真っ赤な食べ物といえば?と問われると多くの人が「トマト!」と答えるのではないでしょうか。

真っ赤でみずみずしさがある「トマト」には、風邪を引きにくくするビタミンAやビタミンC、そして美肌効果はもちろんのこと、リコピンと呼ばれる生活習慣の予防に最適な栄養素が豊富に含まれております。

他にも血液をサラサラにしてくれるビタミンEや食物繊維もあり、まさに栄養たっぷりの食べ物でもあります。

また彩りもいいので、お弁当のお供として入れられることの多い食材です。

ですが、普段から「トマト」と呼んでいますが、その由来や歴史についてはご存知でしょうか。

今回は夏野菜のイメージが強い「トマト」についてご紹介していきたいと思います。

トマトの名前の由来とは!?

由来 トマト 名前

栄養満点である野菜の代表格とさえ言われている「トマト」ですが、その由来には「膨らむ果実」の「トマトゥル」という意味から付けられました。

このように呼ばれたのは、当時ベラクルス地方のアステカ人から始まりと言われております。

「膨らむ果実」を意味する「トマトゥル」は、元は「ホオズキ」を指しており、メキシコ湾を望むベラクルス地方では、この「ホオズキ」を煮込み料理として作られておりました。

この煮込み料理は、赤トウガラシにカボチャの種や香草、そして「トマトゥル」を一緒に混ぜ合わせたソースを作っていたと言われております。

そしてこの「トマトゥル」との見た目が似ていたことから「トマト」も同じ呼び名で呼ばれるようになりました。

また、この「トマト」の呼び名は、イタリアでは今も熟すと黄金になることから「ポモ・ドーロ(黄金の果実」と呼んでおり、19世紀までのフランスでは「ポム・ダムール(愛の果実)」と呼ばれておりました。

そしてイギリスでは「ラブ・アップル(愛のリンゴ)という呼び名があったと言われております。

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トマトを漢字でどう書くの!?

トマトの旬と言えば夏のイメージですが、今では一年中食べることができますよね。

栄養豊富なトマトは、一日に一回は必ず食べるという方がいるほど優秀な野菜です。

冷蔵庫からさっと洗って食べられるトマトはそれだけで一品出来上がります。

ところでスーパーなどで売られているトマトを見ると、そのパッケージにはカタカナで「トマト」と明記されていることがほとんどですが、実はナスやカボチャのようにトマトにも漢字があるのはご存知でしょうか。

漢字ではほとんど見ることがないトマトですが、どのように書くのかご紹介していきたいと思います。

トマトの漢字を調べて見ると、実は五つもの漢字があるのです。

  • 「蕃茄(バンカ)」
  • 「小金瓜(コガネウリ)」
  • 「唐柿(カラガキ、トウシ)」
  • 「赤茄子(アカナス)」
  • 「珊瑚樹茄子(サンゴジュナス)」

いずれも中国表記をそのまま輸入したことにより、これらの漢字が使用されていたと言われておりますが、五つの漢字の中で最古と言われているのが、「唐柿」とも言われております。

またいずれも「トマト」という正確な漢字ではありませんが、「トマト」を表す漢字として今でも伝えられております。

トマトの漢字の由来とは?

トマトの漢字が五つもあるので、由来も併せて知っておくと思い出しやすいかもしれません。

まず一つ目の「蕃茄」ですが読み方は「バンカ」と読みます。

「蕃」は中華からみて西を表し、つまりは西欧意味します。

「茄」はナスを表すので、つまりは「西欧からきたナス」という意味です。

外国からもたらされたということですが、中国でも読み方は違えど同じ字で表記されていると言われております。

二つ目の「小金瓜」は「コガネウリ」と読みます。

この小金瓜の消費は、野菜の中でも多く食べられていると言われ、その消費量は1億2000万トンにも及ぶと言われております。

「小金瓜」は当時、一番多く食べられていた瓜であったことから、この名前が付けられたのではないかと言われております。

三つ目の「唐柿」は「カラガキ・トウシ」と読み、これは中国経由でもたらされたと言われております。

見た目が柿に似ていたことからこのように名づけられ、現在の中国でも「西紅柿」とも呼ばれております。

四つ目の「赤茄子」は「アカナス」と読み、漢字の由来はそのまま「赤いなすび」という意味で付けられました。

最後の「珊瑚樹茄子」は「サンゴジュナス」と読み、これは赤い珊瑚からとった名前と言われております。

五つもある「トマト」の漢字表記ですが、日本で一番多く使われているのが「蕃茄」という漢字だと言われております。

トマトが日本に来たのはいつ!?

日本にトマトが伝わったのは江戸時代の寛文年間の頃、つまりは1670年頃の長崎が最初と言われております。

当時はトマト独特の青臭さがあり、また真っ赤な色が敬遠されていたため、食用というよりは薬用や観賞用として扱われておりました。

今のように食べられるようになったのは、明治に入ってからでしたが、それでも日本人の舌には合わなかったと言われております。

そんな中でトマトの需要が増えたのは、第二次世界大戦後と言われております。

それには品種改良が功を奏したのと、栽培にビニールが利用されるようになったことが大きいと言われております。

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トマトの品種にはどんな名前のものがあるの?

由来 トマト 品種

「トマト」と言ってもその品種は多く、世界では8000種を超えており、日本でも120種は品種登録がされております。

では、どういった種類があるのかご紹介していきたいと思います。

まずは一般的に多く流通している大きめのトマトの総称としてあるのが「大玉トマト」です。

その大きさの基準にばらつきはあるものの、一般的に重さが150g以上のものを「大玉トマト」と呼ばれております。

サラダとして生でも美味しく食べられますが、加熱した煮込み料理や炒め料理にも使われることが多いです。

次は「ミニトマト」です。

重さは20から30g程度のもので「プチトマト」とも呼ばれます。

お弁当の彩りとして入れられることが多いです。

次はうまみ成分を多く含んでいると言われる「イタリアン」です。

こちらは「サンマルツァーノ」で代表的な調理用トマトで、ゼリー分が少なく、果肉が暑いのが特徴です。

トマトの中でもおススメな品種としては、「桃太郎」と呼ばれる大玉トマトです。

こちらは果肉がしっかりしているので実が崩れにくく、甘みに加え適度な酸味が食べやすいと言われております。

橙黄色の「桃太郎」もあり、こちらは「桃太郎ゴールド」と呼ばれております。

リコピンを多く含み、酸味のバランスが良く独特の風味があります。

ミニトマトとしては、皮が柔らかく食べやすい子供にも人気の高い「フルーツイエロー」や、形は細長く通常よりも2倍ものリコピンを多く含んでいる「アイコ」もおススメのトマトです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

トマトの種類は多く、またその色や形もまばらですがトマトに含まれている栄養は素晴らしく、ぜひ毎日の食卓に並べたいですよね。

またトマトに五つもの漢字表記があったというのは驚きではないでしょうか。

漢字だけ見ると、トマトだと分かりにくいですが、その由来も併せて覚えると思い出しやすいのではないでしょうか。

真っ赤な色で主張しているようにも見えるトマトを、これからの健康維持のためにも多く取り入れて、風邪を引きにくい元気な体作りを心掛けてみてはいかがでしょうか。

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