北欧のフィンランドと言えば、豊かな自然に囲まれた水がきれいな国というイメージがあります。

そしてサンタクロースが暮らす国としても知られ、またムーミンが生まれた国としても広く日本人に知られています。

とても穏やかで幸せいっぱいに包まれている印象がありますが、今のフィンランド共和国が生まれるまでは様々な出来事がありました。

今回はフィンランドの人口や広さなどの基本的な情報をはじめ、国名や国旗にも注目して紹介します。

フィンランドの国旗の由来や色の意味とは?

由来 フィンランド 国名

フィンランドの国旗は、白地に青色のスカンジナビアクロスが描かれています。

スカンジナビアクロスは北欧地域で非常によく見られる十字で、交点が左側に寄った横長なのが特徴です。

現在のフィンランドの国旗のデザインは、1918年にフィンランド人の作家で詩人のザクリス・トペリウスが考案しました。

フィンランドは1155年~1809年にスウェーデンから支配され、1809年~1917年はロシア帝国によってフィンランド大公国が建設されました。

そして1917年にロシア革命の結果ロシア帝国が滅蔵するとその混乱に乗じてフィンランド王国が誕生し、1918年12月にフィンランド共和国が誕生しました。

フィンランドの国旗は独立するまでスウェーデン国旗とロシア国旗で、自国の国旗を持つ事ができませんでした。

フィンランド国旗の白地はフィンランドの国を覆う雪で、青の十字はフィンランド中に多数ある湖や海を表しています。

「森と湖の国」と呼ばれる、美しい自然に恵まれたフィンランドらしいデザインが採用されました。

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フィンランドってどんな国?人口や広さは?

フィンランドは北欧にある共和制の国家です。

西側にはスウェーデン北側にはノルウェーがあり、東側はロシアと隣接しています。

国の広さはおよそ340k㎡で、この広さは世界の独立国家の中で65番目の広さになります。

ここに人口約550万人が暮らしていて、人口密度が比較的低い国と言えるでしょう。

通貨はユーロが使われており、公用語はフィンランド語とスウェーデン語になります。

フィンランドの首都は「ヘルシンキ」という都市になり、ここはフィンランド最大の都市でもあります。

北方に位置するフィンランドの気候は緯度の影響を大きく受けており冬の期間がとても長く、最も長い地域では10月から5月中旬頃まで冬が続きます。

したがってこれらの地域では年間の降水量の半分が、雪になります。

このように寒い地域にある国なので、フィンランドはカナダやアラスカと同じように冬はオーロラが見られます。

そして緯度が高いので、夏には太陽がなかなか沈みません。

夜の20時頃でもまだ明るい事がめずらしくありません。

またフィンランドは水が豊かな国としても知られています。

国連の調査では、122カ国中で水質の良さが一番良いという結果が出ました。

針葉樹林が果てしなく続くフィンランド国内には、湖が大小合わせて19万もあります。

フィンランドの国名の由来とは!?

「フィンランド」という国名は、「フィン人の国」という意味になります。

その「フィン人」とは北欧に居住する民族の一つのことで、フィンランド人を構成する主要な民族です。

ヨーロッパの他の民族の言語はインド・ヨーロッパ語族に属しますが、フィン人の言語はシベリアなどに分布するウラル語族です。

そしてフィン人の身体的形質は典型的なゲルマン系の容貌で、金髪碧眼がほとんどです。

「フィン」は帝政期ローマの歴史家「タキトゥス」が残した「北方にすむ貧しいフェンニ人」の記述が最古のもので、フィン人を構成するスオミという部族が暮らす一部の地域の名前だったのが後に国全体を指す単語に変容しました。

それが「フィン人の国」=「フィンランド」と名前が付いた由来です。

フィンランド語では「スオメン・タサヴァルタ」と呼ばれ、英語では「Finland」と表記されます。

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フィンランド人の名字の由来とは!?

由来 フィンランド 苗字

フィンランド人の名字はヴィルタネン・コルホネン・コスキネン・マキネンなどで、見ておわかりの通り「~ネン」というのが一般的です。

実はフィンランド人の1/3以上の人が、「~ネン」の名字を名乗っています。

フィンランド人の名字はその一族が昔住んでいた場所を表していることが多く、例えば「ヴィルタネン」は沢の近くに住んでいたことを現します。

またマキネンは、丘のそばに暮らしていた一族の名前です。

このように独立した頃は多くのフィンランド人が、自然環境にあるものに「ネン」を付けて名字にしました。

これはもともとフィンランド東部の伝統でしたが、その後フィンランド全土に伝わって行きました。

しかしフィンランドにも「ネン」が付かない名字はあります。

それは場所との関係を示す「~ラ」が付いた名字で、主にフィンランド西部出身者に多い名字です。

名字の最後の文字が違いますが自然に関係する意味の名字が多いことには変わりなく、植物や動物や農場など職業にちなんだ名前も含まれます。

フィンランド人の名字には、豊かな自然に囲まれて暮らすフィンランド人らしさが反映されている事がわかります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

フィンランドは冬が長く美しいオーロラを見ることができ、夏には白夜で遅くまで明るい時間が続きます。

そして自然が豊富な国土には、19万もの湖がある事がわかっています。

北欧と聞くと日本からとても遠く離れたイメージがありますが、実は直行便の飛行機に乗れば10時間弱でフィンランドに行く事ができ日本から一番近いヨーロッパの国と言われています。

そして自然をたくさん取り入れた街には教会などの美しい建築物が馴染み、どの角度を写真におさめても絵になる光景が広がっています。

ムーミンやサンタクロースが生まれた国として知られてとても平和で穏やかな国のように思われますが、歴史を振り返ると周辺国に支配される時代が長期間続いていました。

その国の名前や国旗の由来を調べると、今まで知らなかった深い歴史を知る事ができます。

今回のフィンランドをきっかけに、他の国の名前や国旗の由来を調べてみても面白いかもしれません。

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