ご飯の副菜はもちろん、お弁当の一品にもなるきんぴらごぼうですが、なぜこの名前になったのか由来が気になるところですよね。

昔から食べられているきんぴらには歴史があり、手軽に作ることもできます。

また栄養もある料理なので、ぜひお子様にはたくさん食べてもらいたいおかずではないでしょうか。

和食の代表ともいえるきんぴらごぼうですが、ご家庭によっては味も違いそれぞれの良さがあります。

そんなきんぴらごぼうの名前の由来について、その秘密に迫ってみたいと思います。

きんぴらごぼうとはどんな食べ物!?

由来 きんぴら ごぼう

お弁当のおかずにもぴったりな「きんぴら」ですが、そもそも「きんぴら」とは、一般的にはお醤油とお砂糖、みりんを加えさらに白ごまをまぶして炒めた料理の事です。

ご家庭によっては一味唐辛子を加えたり、お砂糖を多めにしたり逆に少なめにしたりとご家庭によって味も様々ですよね。

そのなかで「きんぴらごぼう」というと、「きんぴら」の中では定番のメニューになりますが、他にはれんこんやにんじん、いも類と言った根菜が基本となり、中にはブロッコリーの芯や大根の皮などもきんぴらにするご家庭もあるのではないでしょうか。

筑前煮やうま煮といった煮物の場合には、竹串が通るように柔らかく煮ますが、「きんぴら」の場合には根菜の食感がしっかりと残るように炒め、炒め煮とするのが基本となります。

根菜ならではのシャキシャキした食感に加え、甘辛い味付けは食欲をそそり、ご飯のお供にもピッタリです。

そういったことから和食のメニューでも人気の高いと言える一品となります。

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きんぴらごぼうの「きんぴら」って?意外な名前の由来とは!?

「今日はきんぴらだよ」と、普段から呼んでいるメニューですが、その「きんぴら」を漢字で書いたことはありますでしょうか。

お店や献立メニューが書かれた本などには「きんぴら」とひらがなで書かれていることが多いですが、「きんぴら」を漢字で書くと「金平」と書きます。

この「金平」の元になったのが、「坂田金平(さかたのきんぴら)」という「金平浄瑠璃」の主人公からとったと言われ、これは江戸時代の初期に流行した古浄瑠璃の一つして知られております。

坂田金平は、昔話にあるまさかりをついた金太郎の息子という設定で、浄瑠璃の中では怪力の持ち主であり、また勇ましい武将としても語られておりました。

父親譲りの勇ましい「坂田金平」は、この役を演じていた役者の髪型がぼさぼさ頭であり、細切りにされたごぼうに似ていたことから「きんぴらごぼう」と呼ばれるようになったのが由来と言われております。

他の説としては、頑丈な足袋として「金平足袋(きんぴらたび)」や接着性の強い「金平糊(きんぴらのり)」という、当時では「強い」というイメージをもつ名前につけられたとも言われております。

いずれの説でも、噛み応えのある「きんぴらごぼう」は精のつくものという事と、「坂田金平」のような力強いという意味のイメージがぴったりと重なり、今もなお食べられている「きんぴらごぼう」という庶民にも定着していきました。

それからごぼうのみならず、同じ作り方として、炒め煮の料理の全般を「きんぴら」と呼ばれるようになったと言われております。

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ごぼうの語源とは!?

由来 ごぼう 語源

ごぼうって普段からひらがなで書いているのをよく見かけますが、では、漢字で書くとどういう字なのかご存知でしょうか。

実はごぼうにも漢字はあり、漢字で書くと「牛蒡」と書きます。

この字だけでは、まさかごぼうだと読める方は少ないのではないかと思いますが、ではこの「牛蒡」の漢字を意味する由来についてお話していきたいと思います。

そもそもごぼうとは、私たちの身近な食材としてきんぴらごぼうはもちろん、煮物やサラダ、天ぷらなど、おいしい食材として普段から食べられております。

ごぼうの原産は、ユーラシア大陸でキク科の二年草として知られております。

その由来には、古くは薬草とて中国から伝えられてきたと言われております。

このごぼうの歴史的仮名遣いとなるのは「ゴバウ」であり、漢語の「牛蒡」が語源となっております。

牛蒡の「牛」は「ゴ」と読み、呉音である「グ」の慣用音の「ゴ」となり、中国では大きな草や木にたいして「牛」が冠されたと言われております。

そして牛蒡の「蒡」では、ごぼうに似ている草に使われ、その植物よりも大きいため「牛」に「蒡」で「牛蒡(ごぼう)」になったということです。

そしてこの「牛蒡」は、中国では薬草として重宝され日本にも伝来しました。

先に紹介したように、江戸時代の頃には庶民の家庭料理として、幅広く使われるようになったと言われております。

ごぼうを食べるのは日本人だけって本当!?

ごぼうはもともと中国から薬草として平安時代に伝来してきましたが、日本人の好みに合い、各地で栽培され品種の改良も進みました。

当時は欧米人には合わず、木の根を食べている日本人にとても驚いていたとされています。

そんな中、ドイツ人の医師であるシーボルトは、故国であるオランダに持ち帰りライデン地方に伝えましたが、どのように調理しても口に合うことはなかったと言われております。

さらには、第二次大戦の頃には捕虜であるアメリカ人とイギリス人にごぼうの料理を出したところ、「木の根を食べさせられた」と捕虜虐待として国際裁判にもなったと言われております。

このように、ごぼうは日本とアジアの一部の地域のみしか食べられていないと言われ、欧米では主にハーブとして、そして中国では漢方の一つで使われていると言われております。

食べられていた地域では、日本の食文化がはいっていた朝鮮半島や台湾とも言われております。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「きんぴら」の名前の由来を聞くと、「坂田金平」のように力持ちになれるという食べ物かどうかはさておき、きんぴらごぼうには食物繊維が豊富にあり、便秘解消はもちろん、ニキビなどの肌荒れにも効果的と言われております。

また健康増進にも役に立つと言われ、さらに噛み応えのあるごぼうは脳を刺激し、頭が活性化するとも言われております。

近年では小さなお子様も柔らかい食べ物に慣れ、固いものが噛み切れない子が多くいます。

柔らかい食べ物ばかりだと、頭も働かずまた歯並びやあごの発達にも大きく影響してきます。

小さなお子様にはより多く、そして大人でも認知症予防にもなる噛み応え抜群のきんぴらごぼうを食べて、元気に過ごしていきたいものです。

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