近年、ペットとしてお家で飼育する人が増え、その可愛さに小さなお子さんから大人まで癒されていること間違いなしの動物・うさぎ。
子供のころは小学校でみんなで飼育していたなんて方もいるのではないでしょうか?
そんなうさぎは他の動物のように『1匹・2匹』と数えるわけではないことに気づくのは、少し大きくなってからだったような気がします。
ではなぜうさぎは1匹・2匹と数えないのでしょうか?
またうさぎと言われる名前の由来や語源、さらにはうさぎ以外で数え方が変わっている生き物について今回は調べて行きたいと思います。
目次
うさぎの名前の由来・語源とは!?
まず、うさぎにはその名前に由来・語源は何から来ているのでしょうか?
じつはその語源を特定することは難しく、様々な説が考えられていますのでそのいくつかをご紹介します。
「う」で「さぎ」を捕ったとする説
数ある説の中でも一番有力とされている説で、十二干支にも登場する古形の「卯(う)」の呼称はこの「うさぎ」から生じたともいわれ一拍語のままでは言葉として嫌われる傾向にあったため「う」の後に「さぎ」がついたと考えられている。
特徴的な耳と口から考えられた説
うさぎと言えばその特徴的なのは長い耳と歯の出た口、薄い耳と顎を表して「薄(うす)」と「顎(あご)」が転じて『うさぎ』となったと言う説です。
まったくタイプの異なる説にどちらが正しいのかを判断するのは難しそうですが、最初に考えた『う』で『さぎ』を補ったとする説が有力と考える理由に、うさぎの特徴の1つに白い毛があります。
その白い毛が、鳥の『鷺(さぎ)』に似ていることから、「さぎ」が足されたのではないかとするからです。
とはいえ古形の「う」が何を表したものなのかは解明されておらず明確な語源はいまだ特定することは非常に困難のようです。
しかし鳥の「鷺(さぎ)」が由来かもしれないと言うことが分かったことによって明らかになる問題も出てきます。
うさぎの数え方の由来とは!?
うさぎの数え方は一般的に「1羽・2羽」と空を飛ぶ鳥を数えるときと同じなんです。
つまり先ほど考えたうさぎの名前の由来として有力だとする説の「鷺(さぎ)」が関わっていることが明らかになりました。
なぜ鳥に見立てられたのかはやはりその姿が大きく関係していました。
まずは2本足で立つと言うこと、そして耳が鳥の羽のようであると言うこと、最後にうさぎの「う」は「鵜」を「さぎ」は「鷺」とどちらも鳥の名称が含まれていることから、うさぎも鳥と同様の数え方をするようになったと言う由来があります。
昔は獣肉は食べられておらず、うさぎは鳥類として食べられていたなんて話もありますので、昔はうさぎも鳥として扱われていたのかもしれませんね。
1匹、2匹と数えても大丈夫!?
うさぎに関する数え方には地域によってじつは様々だったんです。
例えば「1耳・2耳」と数えられていたり、1羽うさぎがいるときは「片耳」と呼び、2羽いるときには「両耳」と呼んだり、「1匹・2匹」とする地域もあるようです。
室町時代の文献にはうさぎを1匹・2匹と数えていたことが明記されていましたし、「匹」で呼ぶことも間違いではない事が分かります。
ちなみに日本のことわざには「2兎追うものは1兎をも得ず」ということわざがあります。
これは1兎と数えていますが、うさぎを「兎」で数える単位としては間違いで、この場合の「1兎」は「1羽のうさぎを」という言葉をまとめたものなので、単位ではありません。
他にも意外な数え方をする生き物がある!
うさぎに関する数え方については分かったところで、うさぎ以外にもいる意外な生き物の数え方についてここからは調べていきたいと思います。
まず1番身近なのは私たち人間です。
人間の数え方は基本的には「1人・2人」ですよね。
多くなれば「群」や「団」と言う単位になります。
また人は亡くなるとその単位は「体(たい)」になります。
さらに火葬され骨となると今度は「柱(はしら)」となります。
人間の他にも、陸に住む生き物と空を飛ぶ生き物、水中にいる生き物によってさらにはその中でも呼ばれる単位は異なります。
例えば馬や牛は「頭」と頭の数で呼びます、猫や犬、蟻さんは「匹」です。
またスズメやカラスはうさぎと同じように「羽」で呼びますが、蝉やトンボなどは「匹」で呼びます。
そしてヒラメやカレイは「枚」で、マグロやカツオは「本」で呼びます。
このように生息している場所が同じものであっても異なる数え方をする生き物はたくさんいます。
蝶々の数え方や由来とは!?
ヒラヒラと舞う蝶々は空を飛ぶ生き物ですが「羽」ではなく、昆虫の1種なので「匹」と数えるのが一般的ですが、クイズ番組などでは慣用的・専門的に答える場合はじつは「頭」を使用するのです。
昆虫学者たちが論文で蝶の個体を英語の「head」と数えるようになり、20世紀の初頭に日本でそのまま直訳されたため定着したのだそうです。
また蝶を標本にするさい、頭が切断されないようにすることが重要視されていたこともあり頭で数えるようになったと言う説もあります。
昆虫採取は狩りのようなものですので「頭」が用いられたのかもしれませんね。
しかし一般的には「匹」で数えるのは全く問題ではありません。
イカ・タコの数え方や由来とは!?
海で生きる生物の大半は「匹」や「本」などが用いられますが、イカやタコは「杯」と言う単位で数えます。
しかし海の中で泳いでいるときは「杯」ではなく、「匹」と数えられ、水揚げされて商品となった時に「杯」になります。
なので生き生きとした新鮮さをアピールするために市場などでは「匹」と表記することがありようです。
ではなせ「杯」なのか。
それは「杯」と言う漢字が関係していました。
「杯」は胴の部分が丸みを帯び液体を注ぐカップなどの容器を表しています。
容器と言う点から見てもイカは銅体の中にご飯を詰める「いかめし」やタコ壺の容器でタコ飯など料理において器となるため、「杯」と言うカウントをするようになったと言うのが由来のようです。
まとめ
今回はペットとして多くの人がその可愛さに癒されているうさぎの名前に由来や数の数え方、さらには意外な数え方をする生き物について調べてきました。
うさぎの名前の由来はまだまだ解明されていないことがありましたが、有力な説からその数え方が繋がったり、また地域によってその数える単位が異なることを知ることができました。
さらに意外と知らなかった生き物の数え方をご紹介してきました。
普段何気なく見ている生き物の単位、様々あってじつは思っていたものと違う数え方は他にもたくさんあるかもしれません。
あなたはどんな意外な数え方を見つけることができるでしょうか。