ポルトガルという国名を聞いた時、まずは何を思い浮かべるでしょうか。

アメリカであれば自由の女神や、イタリアであればパスタやピザの本場と答えられるでしょうが、ポルトガルと聞いてすぐに答えることできる人はほんのわずかでしょう。

観光でも行くことが少ない国ですが、実はポルトガルはぜひ日本人が観光して損はないとさえ言われている国でもあります。

その理由としては、世界でも評価の高い図書館から有名スイーツ、そして日本では見ることない紫の桜。

そしてなにより思わず歌ってしまうと言われている「丘」です。

このようにポルトガルには魅力的な建物から、風物詩がたくさんあります。

では、そんな気品漂う国ポルトガルの国旗や国名、そしてポルトガル語由来の日本語についてお話していきたいと思います。

ポルトガルの国旗の由来と意味について

由来 ポルトガル 国旗

ポルトガルの国旗は、緑が5分の2、赤が5分の3で占められ、縦の2色には盾と国章が配色された旗となっております。

使用色はこの緑と赤以外では、金や青、白や黒も配色され、中でも金の球状はその存在を明らかに示しております。

ポルトガルの国旗には、緑には希望を表し、赤は共和国成立を意味していると言われております。

また希望を表している緑には、誠実さとともにポルトガルアヴィス朝建国で関わったとされるアヴィス騎士団のシンボルカラーであると言われております。

このアヴィス騎士団はポルトガルの修道会であり、総長は代々ポルトガル王の親族であったということです。

そして赤には、大洋と闘ったとされるポルトガル人の先人たちの血を表していると言われ、それは未知なる新しいことへの発見を目指し、大航海したという説もあります。

金には、その大航海した時代で使用された天測儀を表しており、先人たちの測量術とそれを使用したことによる新しい航路を導きだした、いわばポルトガル海上帝国への発展を表しているということです。

盾の中にある、七つからなる黄色い城はアフォンソ3世によりムーア人から城砦を奪い返した証を表し、さらにその中にある五つの盾はポルトガルの王を、そしてその中の白い五つの円はキリストの聖痕を表していると言われております。

ですが、さらに昔の国旗では城の数は七つ以上あったり、五つの盾は敵である五人の王を表しているとされ、いずれも確実性はないと言われております。

それは、おそらく国民による意識高揚に伴い、国家の始まりを神による神聖なる伝説なものとすべく作られたと言われております。

現在は1910年に王政の廃止に伴い、共和政が成立しました。

それにより、君主制との決別を行うため、白と青を基調とした配色は異なるものとしたということです。

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ポルトガルの国名の由来とは?

ポルトガル北部に、美しい港町とされる「ポルト」という第二の都市があります。

この港町はドウロ川沿いに広がる古い街並みとして世界遺産にも登録されております。

旧市街に歩いていくと、白壁にオレンジ色の屋根が立ち並び、路地裏では子供たちの笑い声が響き渡る、なんとものんびりした光景が広がっております。

まさにポルトガルの旅情とされるこの街の歴史は古く、それは5世紀以前にまで遡ると言われております。

ローマの時代では貿易として栄え、「Portus Cale(ポルトゥス・カレ)」という呼び名が付けられ、それがのちに「ポルトガル」という国名で呼ばれるようになったと言われております。

国名を漢字でどう書く!?

ポルトガルの正式名称はポルトガル共和国と表記されますが、漢字では「葡萄牙(ポルトガル)」と表記します。

これはふりがなを打たないと、読める人はなかなかいないのではないでしょうか。

漢字で見てわかる通り、ポルトガルの最初の二文字は葡萄(ブドウ)と書きます。

この葡萄が当て字として使われたのは、ポルトガルがワインの元であるという説があったからです。

16世紀にフランシスコ・ザビエルが日本に来たという歴史は、学生の頃に学ばれた方が多いかと思いますが、そのフランシスコ・ザビエルとともに日本に来た人物こそが、ポルトガル人のルイス・フロイスと言われております。

このルイスが手土産として持参したものがワインと言われ、かの織田信長に献上したものとされております。

このワインの元である果物が葡萄(ブドウ)であることから、ポルトガルに葡萄という漢字が充てられたと言われております。

実はたくさんある!ポルトガル語由来の日本語を紹介!

普段何気なく使っている日本語でも、実は外来語だったということは大いにあります。

今回は日本語として知れ渡っている言葉が、実はポルトガル語だったという言葉をいくつかご紹介していきたいと思います。

カッパ

傘では凌げないときなどの悪天候や傘を持てないときに衣服を守ってくれる役割のあるカッパですが、実はこれは16世紀にキリストの宣教師が来ていたものが元となったと言われております。

カッパは「合羽」ではなく、「勝羽」と書かれることもあるそうですが、本来は外衣を指したものと言われておりました。

ボタン

衣服はもちろん小物にも使用されることの多いボタンですが、こちらもポルトガル語から来たものです。

英語の「button」からと思われがちですが、ポルトガル語の「botao」が由来とされております。

かるた

お正月に行う遊びの一つでもある「かるた」です。

意外ですが、かるたもポルトガル語が語源とされております。

コンペイトウ

色とりどりの可愛らしいお菓子であるコンペイトウも「confeito」が語源とされております。

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ポルトガルの「傘祭り」とは!?

由来 ポルトガル 傘祭り

ポルトガルの豊かな田舎町であるアゲダでは、傘祭りと呼ばれる色とりどりの傘で覆われるお祭りが開催されております。

地上から5メートルほどの高さにある何百もの傘は、太陽に透ける傘と、青空との見事なコントラストから、別名として「天国の傘」とも呼ばれております。

お店のショーウインドウを始め、町の壁や柱にも傘をイメージしたデザインが施され、観光客の目を大いに楽しませてくれます。

また、数えきることが出来ないほどの傘の量はカラフルなだけあってメルヘンな世界を思わせ、まるでCGの中を歩いているというような感覚に陥るとも言われております。

どうやって始まったの!?

毎年7月から9月に行われている傘祭りは、2010年に市長の考案により始められたイベントとされております。

このイベントを開始して、わずか3年で外国人観光客からも人気の高いスポットとなり、ポルトガルでの暑い日差しを守ってくれる傘は、爽やかで陽気な気分を楽しませてくれると言われております。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ポルトガルはあまり日本人には馴染みのない国ですが、その歴史を辿ると日本に絶大な影響を与えてきた国でもあります。

またポルトガルでの傘祭りは、その色とりどりの傘に目を奪われ、現実世界からメルヘンな世界へ誘ってくれます。

もし、ヨーロッパ旅行などを検討中であれば、少し足をのばしてポルトガルの町へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

その目に映るものすべてに、歓喜を味わうことができることでしょう。

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