今回のテーマは「梨」です。

初夏のころからスーパーなどに出回る梨は、糖度が高くみずみずしいので人気が高い果物です。

果肉の90%を水分で占めていますが、クエン酸やカリウムのような健康維持に役立つ栄養素が含まれ、食物繊維も豊富で便秘予防にも期待できます。

そして梨は収穫時に完熟しているので、買ってから追熟を待つ必要はありません。

購入したらすぐに美味しい状態で食べられます。

梨は日本でも歴史が深く、古い時代から栽培されて食べられてきました。

国内のほぼ全域で現在は栽培されていて、品種改良も盛んに行われています。

今回は梨を取り上げて名前の由来や花言葉、品種の名前の由来などを紹介します。

梨の名前の由来とは!?

由来 梨 名前

梨はバラ科ナシ属の植物又は果実で原産国は中国とされ、日本には弥生時代に入って来ました。

現在は、沖縄県を除く日本全国で栽培されています。

タイプは「和梨」「中国梨」「洋梨」に分けられ、国内では和梨を中心に栽培されています。

中国梨はあまり普及していませんが、ラフランスなどの洋梨は人気もあり盛んに生産されています。

また梨は果実の色でも区別され、皮の色が黄褐色の「赤梨」と、皮の色が淡黄緑色の「青梨」に分けられています。

「梨」を漢字の上と下に分けてみると上が「利」下が「木」に分けられ、「利」は稲を刃物で刈っている様子を示す事ができるため「よく切れる」というイメージがつきました。

この文字に「木」を組み合わせて、「木の上によく切れる実が生る木」の意味に変わっていきました。

これが現代で言うシャリシャリの「梨」を指します。

しかし日本国内には他にも様々な説があり、果実の中心部が酸っぱいため「中酸」とよびこれが変化して「ナシ」と呼ぶようになったという説があります。

そして他にも「風が無い」状態でないと実が落ちる様子から「ナシ」と呼ばれるようになりました。

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梨にも花言葉がある!どんな意味なの!?

梨の木は12月~3月頃に植え付けをはじめ、4月事にきれいな花を咲かせます。

梨はバラ科の植物で食用として栽培され、日本には「幸水」や「豊水」などの種類があります。

梨の花を見たことがある人はお分かりだとおもいますが、その花は真っ白でとても清らかです。

梨の花のように純白で清らかな花は、世間の悪い色に染まる事が無く広く愛情を分け与えます。
そして梨の花の花言葉は、「愛情」「博愛」「和やかな愛情」です。

梨の花が純白で美しいことから、何にも染まらずに広く愛情をささげる様子が連想されてこの花言葉になったと言われています。

梨の身は食べるととても美味しいのですが水分が多いので、喉を潤すと言われています。

そして梨には解熱効果がある成分が含まれているとも言われています。

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梨の品種「二十世紀」の名前の由来とは!?

由来 梨 品種

梨には様々な種類がありますが、その中に「二十世紀」という種類があります。

これは青梨系の中性種で和梨の生産量の国内第3位の品種です。

そして鳥取県和梨の聖生産の13パーセントを占めています。

大きさは平均300g程度で味は甘みと酸味が程よく組み合わされ、果肉には果汁を多く含んでいます。

出荷は8月から始まり、9月に出荷のピークを迎えます。

この梨にはエピソードがあり、1888年に千葉県大橋村で当時13歳の男の子が親類宅のゴミ捨て場に生えている1本の梨の木に気が付きました。

したがって、親の品種の組み合わせは不明です。

最初はこの木の梨を「新太白」と名付けましたが、この10年後に別の人物によって「二十世紀」と命名されました。

それはこの梨が来る新世紀(20世紀)の代表的な新種になるとの予測から、そこに願望も込めて名付けられました。

これが梨の品種、「二十世紀」の名前の由来です。

梨の品種「幸水」の名前の由来とは!?

梨の品種に「幸水」があり、これは「豊水」「新水」とともに梨の「三水」と呼ばれています。

幸水は赤梨系に区別され、和梨の中で最も生産量が多い品種です。

味は甘さの中に程よく酸味を感じ食感も良く、長年にわたって高い人気がある梨です。

この品種は出荷時期が早く7月頃から市場に出回ります。

そして8月中旬頃に出荷のピークを迎えます。

幸水は「菊水」と「早生幸蔵」を掛け合わせて作られ、昭和34年に命名登録されました。

この梨の名前は、掛け合わせた親の「菊水」の「水」と、「早生幸蔵」の「幸」の文字から付けられました。

梨の品種「にっこり」の名前の由来とは!?

梨の品種に「にっこり」というのがある事をご存知でしょうか。

この梨は栃木県農業試験場で育成されて平成8年に品種登録された、栃木県のオリジナル品種です。

現在は宇都宮市を中心に、栃木県内の梨農家で栽培されています。

一般的な「幸水」などが1個250~300gなのに対し、「にっこり」は平均800gもある大玉です。

大きいものでは1.3kgまで育つものもあります。

食べると甘味が口の中に広がり酸味も少し感じ、とてもみずみずしい品種です。

旬の時期が10月から11月下旬頃と、晩生種な事も特徴です。

そしてこの品種は貯蔵性も高いので、クリスマスや正月あたりまで市場に出回ります。

このにっこりは、「新高」と「豊水」を掛け合わせて作られました。

名前は栃木県内にある有名観光地の「日光」にちなみ、そこに中国語の梨の意味を表す「リー」を掛け合わせて名づけられました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

甘くてみずみずしい梨は中国が原産で、日本には弥生時代に入って来ました。

比較的歴史が古い果物で、現在も品種改良により、種類が増えています。

梨の生産量が多い県は千葉県や茨城県で、生産の4割近くを早生種の「幸水」が占めています。

そして「ラフランス」や「ルレクチェ」などの洋梨も人気が高く、生産が盛んに行われるようになりました。

梨は夏から秋頃に食べるイメージがありますが、秋から冬のはじめに出荷される品種もあるので比較的長期間楽しめます。

新聞紙に包んでヘタを下にして冷蔵庫の野菜室で保存すると長持ちしやすくなるので、ぜひお試しください。

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