うどんを使ったレシピは数多くありますが、特に寒い冬時期での鍋の〆としても使われることが多いのがうどんですよね。

さらに風邪を引いた時などには消化もよく、様々な具材とともにいれると栄養満点で大変優秀な食べ物でもあります。

鍋焼きうどんに限っては身体がぽかぽかと温まり、体調の早期回復へと手助けもしてくれます。

そんなうどんのレシピといえば「きつねうどん」ではないでしょうか。

お店などでも看板メニューに飾られておりますが、そもそも「きつね」とつく理由について考えたことはあるでしょうか。

うどんにかぎらず、たまに「きつねそば」というそばにも使われていることがあります。

また、この「きつね」に対し「たぬきうどん」や「たぬきそば」もよく聞かれますが、そもそも「きつね」や「たぬき」となぜ呼ぶのか。

その由来についてお話していきたいと思います。

油揚げをのせたもの「きつね」うどん・そばと呼ぶ由来とは?

由来 うどん きつね

普段何気なく食べている「きつねうどん」や「きつねそば」ですが、一般的に「きつね」とは油揚げがのっている状態の事を指しております。

ですが、「油揚げがきつね?」と思いますよね。

「きつね」の由来については諸説がたくさんあると言われておりますが、その中からいくつかご紹介していきたいと思います。

まず一つ目は、きつねは油揚げが好物という説です。

ですが、きつねが油揚げを好んで食べるというイメージは付きにくいのではないでしょうか。

このきつねと油揚げとの関係は、今より昔、当時日本では農業が行われていた時代では、きつねは大変有益や動物とされており、また神社などでもみるように神様と同じような存在として祀られておりました。

それ故に農民たちでは、きつねへのお供え物をしていたと言われております。

そして、そこに現れたのが野生のきつねであり、そのきつねがお供えをしておいてあった油揚げを好んで食べていたとされ、そこからきつねは油揚げが好んで食べるといったイメージに繋がり、きつねから油揚げとなったと言われております。

この時代ではすでにうどんやそばは食べられており、そういった理由からうどんやそばに油揚げをのせたものを「きつねうどん」・「きつねそば」と表現されるようになったと言われております。

二つ目の由来は、うどんにのせてある油揚げがきつねに似ているからというものです。

これは当時、うどんの上に油揚げをのせてお客に出したところ、その様子がうどんの上できつねが寝ている姿に見えたことが始まりと言われております。

ですが、確かに油揚げの色はきつねに似ているといえますが、この説は少し強引であるとも言われ、有力とされるのは、きつねは油揚げが好物という方だと言われております。

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揚げ玉がのったものを「たぬき」うどん・そばと呼ぶ由来とは?

由来 うどん たぬき

うどんやそばの魅力は、食欲がない暑い夏であれば冷たいうどんやざるそばとして、そして寒い冬であれば身体をあたためてくれるかけうどんやかけそばとして食べられますよね。

そしてなんといっても一番の魅力は、そのお値段も安価ということです。

家計にも優しいうどんやそばですが、お店でもメニューのなかで「たぬきそば」や「たぬきうどん」というのも目にしますよね。

では、そもそもなぜ「たぬき」がつくのかその名前の由来についてお話していきたいと思います。

一般的に「たぬきそば」や「たぬきうどん」とは、揚げ玉(天かす)しかのっていないので、「たぬき」と呼ばれています。

「たぬき」がつく一番有力な由来としては、「種」つまり「具を抜く」こと、すなわち「たぬき」と言われたそうです。

他には、「たぬきそば」や「たぬきうどん」には揚げ玉しか入っていないので、具がないことから「たぬきに化かされた」という呼び名から「たぬき」と呼ばれるようになったとも言われております。

また先ほどの「きつね」が「たぬき」よりも先に存在していたことで、対となる言葉のために「たぬき」が採用されたとも言われております。

「たぬき」が選ばれたのも「きつね」も「たぬき」もどちらも人を化かす動物として知られていたため、「たぬき」が採用されたそうです。

他にも、関西ではそばよりもうどんを好む人が多く、うどんからそばに化けたので、「きつねうどん」、「たぬきそば」として呼ばれるようになったと言われております。

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たぬきの置物を飾る意味や由来とは!?

よくお店の前を通ると、たぬきの置物がおいてあるのを目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。

お店によっては数多くのたぬきが置かれている場合もあります。

数個であればかわいらしいと思うたぬきですが、あまりに大量だと少し身じろぎしてしまいますよね。

居酒屋などではよく見かけるたぬきの置物ですが、たぬきの置物を飾る意味や由来についてお話していきたいと思います。

そもそもたぬきの置物の正式名称は「信楽焼たぬき」と呼ばれ、これは1951年に作られたのが最初と言われておりますが、歴史としてはまだ浅いです。

この「信楽たぬき」の意味には「他を抜く」。

つまりは「他の店を抜き、商売繁盛」を目的として置かれ、「他抜き(たぬき)」と洒落の意味があるというものです。

これだけだと、単なるダジャレが縁起物に選ばれたかのように感じますが、もちろんきちんとした縁起の良い意味が込められております。

それは「八相縁起」と呼ばれるものです。

たぬきの八相にはそれぞれ八か所に意味が込められております。

まず一つ目としては「笠」には災難から身を守る準備を。

二つ目の「顔」は互いに愛想をよくするように。

三つ目の「通帳」には信用を。

四つ目の「太いしっぽ」には終わりよければすべてよし。

五つ目の「徳利」は人徳を。

六つ目の「金袋」は金運を。

七つ目の「お腹」は冷静な判断と大胆さを。

最後八つ目の「目」は周りをよく見るという事を。

このように「信楽たぬき」に一つ一つに大きな意味が込められており、その意味は大きく奥が深いものとして知られております。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「きつね」と「たぬき」の由来を調べて見ると様々な諸説がありますが、中にはますます謎が深まるものから、なるほど!と納得がいくものもあったのではないでしょうか。

また、たぬきの置物についても、意味のある縁起物として置かれていたとは驚きですよね。

たぬきの置物をお店で見かけた際には、ぜひ、その姿を注意深く見てみてください。

その納得のいく姿に、改めて関心するのではないでしょうか。

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