様々な種類がある地図記号ですが、地図記号が分かると地図を理解しやすく、また分かりやすく見ることが出来ます。

学校で学ぶ地図記号は様々なものがありますが、その中でも代表的なものが学校や寺院、そして果樹園や工場ではないでしょうか。

今回は学校でも学び、地図をより活用できるための地図記号の由来についてご紹介していきたいと思います。

学校を表す地図記号はどうして「文」なの?由来は?

由来 地図記号 文

そもそも地図記号とは、地図を開くとあちこちにその記号が記載されていますが、道路や土地の状況だけではなく、地形や施設といったものを表現するための記号として使われております。

またシンボルマークだけではなく境界線を示す等高線や行政界を表すための地図記号でもあります。

その中で、地図記号として小学校でまず初めの頃に学ぶものの一つが、学校を表す「文」です。

では、なぜ学校が「文」を表すのか、その謎の紐を解いていきましょう。

一般的に「文」という漢字で書かれているものは、義務教育である小学校や中学校を表しております。

耐震性にすぐれている小学校は特に地域での避難所ともなりえるので、大切な場所でもあります。

地図上では、この地図記号だけではなく「文」の横に学校名が書かれていることもあります。

そしてこの「文」になった由来は、学校を纏めている役所が「文部省」ですので、頭文字の「文」から地図記号として使われるようになったと言われております。

ちなみに「文」を表すのは小学校と中学校ですが、「文」に〇で囲われたものは高等学校を表しております。

また「文」の上に(短大)とあるのは短期大学を表し、(専)とあるのは高等専門学校を、さらに(大)と書かれているのは大学を表していると言われております。

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寺院の地図記号はなぜ「卍」まんじなの!?

外国から日本へ観光しに来た人が間違えるのが、お寺の記号を表す「卍」というシンボルです。

これは日本人にとってはお寺を表す地図記号であると理解しているのに対し、外国人観光客にとっては「ナチスのシンボル」と捉える人が多いと言われております。

ではこの「卍」の記号にはどういった意味があるのでしょうか。

そもそもこの「卍」の記号はインダス文明の時代にまで遡ると言われております。

そしてこの記号には3000年もの歴史が聖なるものとして綴られております。

「卍」は「スワスティカ」と英語で呼ばれており、これはサンスクリット語の「スヴァスティカ」に由来すると言われております。

その意味には「幸福」や「幸運」を表すと言います。

また、キリスト教でお祈りの際に添えられる「アーメン」というような言葉の意味と同じと言われております。

「卍」の形は仏教のお釈迦様の胸にもあるシンボルで、それは神であるヴィシュヌの胸のつむじを示していると言われており、ヒンドゥー教や仏教でも吉祥の印として用いられております。

またインドでは魔よけのサインにも使われ、右手の薬指で「卍」を書き自然と消えるまでぬぐうことなどはしてはならないという風習もありました。

このように「卍」には、仏教のありがたいシンボルとして寺院で使用されるようになりました。

そして1935年にはドイツ国旗に採用したシンボルも「卍」ですが、日本の寺院で使用されているものとは逆回転であり、さらに45度ほど傾いております。

ですがその記号はナチスと似ていることからドイツのみだけではなく、ヨーロッパでも使用は制限されておりました。

「卍」はもとはありがたい意味のあるシンボルですので、悪のイメージではなく幸福をもたらすシンボルとして幅広く認識していけるといいのではないでしょうか。

消防署の地図記号の由来とは!?

消防署は「Y」のような記号を表しますが、この元となったものは江戸時代に使われていた「さすまた」という火事を食い止めるために使われた道具です。

当時は「火消し」と呼ばれる消防署のような人たちがおり、一人は屋根の上で「まとい」を立て、この「まとい」を目印に消火を行っていきます。

火事が起きている現場では、この「さすまた」と呼ばれるもので柱を倒していき、家を壊しながら消火活動を行っていきます。

この時代の家は、ほとんどが紙や木で建てられたものなので、火災が一度起きてしまうとたちまち燃え広がってしまいます。

また当時は今のような消防車がなかったため、ポンプでの水も出ず、人の力でしか消すことは出来ませんでした。

それ故に「火消し」と呼ばれる人々は「さすまた」を使って家を壊し、周りに火が燃え移るのを防いでいたというわけです。

火事を食い止め、必ず消火する!というそんな思いから、この記号に込められているとも言われております。

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その他の色々の地図記号の由来も紹介!

由来 地図記号 その他

地図記号は大雑把でも、その形を頭に入れて置けば「文」は学校、「卍」は寺院、そして「×」は警察関係と紙の上で検討を付けることが出来ます。

では、前述で記した学校や寺院、そして消防署以外での地図記号にはどういった由来があるのかご紹介していきたいと思います。

まずは「×」です。

この「×」のみは交番を表し、そこには警察官がおります。

警察官が身に着ける制服とあわせて、警棒を2本所持しているのでこの警棒を合わせた形が由来となっております。

また、この「×」に〇で囲まれた形は警察署を表しております。

次はお馴染みの「〶」です。

これは郵便局を表しており、ポストが丸みを帯びた形となっております。

他にはよく見る「神社」の形では鳥居を表しておりますが、これはもちろん神社の入口を表し、「工場」では、歯車が機械に使われていることが多いため歯車の形が、そして「病院」では十字に五角の形を表しておりますが、これは赤十字と昔の自衛隊のマークから付けられたと言われております。

ですが、この「病院」でのマークは診療所や個人での病院では使わず、国が決めた大きな病院にのみ使用されていると言われております。

まとめ

いかがでしょうか。

地図記号は小学生から習い始め、高校の入試試験でも出ることが多いと言われております。

地図記号の中では関連のあるものは似ている記号が使用されているので、まとまりごとに覚えていくと覚えやすいのではないでしょうか。

また、地図帳を開くと様々な地図記号が載っているので、これはなんのマークなのかと調べながら見ていくと、ますます地図記号の面白さにはまっていくのではないでしょうか。

まずは自分の住んでいる街の近くにはどういったものがあるのか、お子様と一緒に地図を開き探検に出かけて見るのも、様々なものへの興味が広がり、それが知識へと繋がっていきますよ。

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