みなさん、日本の伝統的な国技である「相撲」。
もちろん知っていますよね。
「相撲」は、土俵の上で力士が取っ組み合うスポーツです。
それ以外にも、神事やお祭りでも用いられてきました。
昔から、賞金を懸けての興行としておこなわれており、これが今でいう大相撲となっているのです。
ずっと昔からのスポーツですし、テレビ中継などされたり、日本人力士が活躍すればテレビで報道されたりと、とにかく目にしたり、耳にする機会は多いですよね。
同時に、国技というだけでも親しみもあります。
「相撲」は小さい頃に、小学生のスポーツクラブなどでも、触れ合う機会がありましたよね。
やはり日本由来のスポーツですから、小さい頃から少しでも関わることができたら、という考えなのでしょうか。
ところで、「相撲」という漢字。
どうしてこんな字があてられたのか、由来など気になりませんか?
「相撲」の漢字の由来や意味とは?
「相撲」という字と読み方。
これは一体どうしてつけられたのでしょうか?
元々、古代では「すまひ」と呼ばれていました。
それが変化して今の「すもう」になったんだとか。
「すまひ」というのは、昔の言葉で書くと「争ふ(すまふ)」となります。
いかにも、取っ組み合いの争い事を指して言っているようですよね。
漢字表記は「角力」などとされていました。
これらの言葉は、元は「力比べ」を指す言葉でありました。
それが時が経つにつれ、徐々に呼び方と漢字表記に変化が現れ、「相撲=すもう」と呼ばれるようになったのです。
とはいえ、19世紀から20世紀の初頭までは、「角力」と書いて「すもう」と呼ぶパターンが一般的でした。
それが、一体どのタイミングで、どうして「相撲」という感じになったのかは、ちょっと分からないそうです。
これは完全に個人的な考えなのですが、「相」という漢字で、向き合い対立する力士を指し、「撲」という漢字が、それぞれのぶつかり合いを表わしているのではないか、と思います。
ただ本当のところはまったく分からないので、これは憶測でしかなく真実味はないので悪しからず…。
もっと昔には、「手乞い(てごい)」と呼ばれていた、という説もあるそうです。
「手乞い」というのは、相撲の別称とされていて、「相手の手をつかむ」という意味や、「素手での勝負事」の事を指しました。
確かに相撲にあてるにはぴったりの言葉ですよね。
では、現代の日本に伝わる形の相撲になったのはいつからになるのでしょうか?
日本で相撲が始まったのはいつから?起源について
「相撲」としての形式が成り立ったのは、案外遠くない昔の江戸時代でした。
ですが、「相撲」となる以前の、元のきっかけとなるものは、日本書紀に記されるほど昔です。
日本書紀によりますと、垂仁天皇が国を治めていた際、野見宿禰(のみのすくね)と、当麻蹴速(たいまのけはや)が、天覧勝負を始めたのがきっかけだったそうです。
天覧勝負というのは、力比べのようなものなんだとか。
それがいつしか、その年の作物の豊作を願う、収穫祭の占いの際に儀式として行われていきました。
奈良時代・平安時代には、年内の節目を祝うための行事・節会(せちえ)で、宮中行事として扱われるようになります。
また、鎌倉時代から戦国時代にかけては、その名の通り戦の多い時代でしたので、武士が多く存在していましたよね。
この時代には、相撲は武士たちの肉体づくりや取っ組み合いの特訓として用いられるようになりました。
特に、かの織田信長公は、相撲をとくに愛しており、よく安土城にて各地から力士を集めては、上覧相撲の会を催していたそうです。
自分が見たいがために相撲会を開かせるなんて、やはり織田信長公は違いますね。
その後江戸時代は、武士のような人だけではなく、一般庶民や浪人の中で、力に自身のある人たちも、相撲を職業にするケースが増えてきます。
それはまたたく間に日本全土に浸透し、勧進相撲が盛んとなり始め、徐々に現代の日本のように、一大イベントのように、大相撲を開き観戦されるようになりました。
やがてそんな中から、強豪力士も現れ始め、勢力別に争ったりと、今の日本の相撲に通ずる基礎が確立してきたのです。
そうして、長い年月を経て、相撲のルールも整い、洗練された儀式となり、国技へと変わっていったのです。
とはいえ、大きく変化したところはとくになく、江戸時代から変わらぬ姿での伝統となっているのですね。
「ガチンコ」も!?実は相撲が由来の使われる言葉を紹介!
ところで「ガチンコ」という言葉、聞いたこと、もちろんありますよね。
「ガチンコ勝負」とか「ガチンコ対決」など、よくテレビや雑誌の記事タイトルなどにも用いられている単語です。
実はこの「ガチンコ」という言葉、相撲から生まれたっていうのはご存知ですか!?
ざっくり説明すると、「ガチンコ」というのは、相撲やプロレスにおける、いわば「真剣勝負」を意味しています。
本来、相撲業界の中での隠語であった「ガチンコ」。
語源としては、力士同士が土俵上で激しく立ち合い、肉体と肉体とがぶつかり合ったさいに「ガチン!!」と音がする…という聴覚的なインスピレーションを受けた理由から、真剣勝負を指す隠語として、相撲業界に浸透していきました。
ちなみに真剣勝負ということで、八百長などのインチキとはまったく関係のない全うな力士のことを、「ガチンコ力士」と呼ぶんだそうです。
とにもかくにも、正々堂々と勝負をする際に用いられる単語となったようですね。
今でもよく使い、耳にもする言葉だからこそ、あまり深く由来など考えないこともあるかと思いますが、実はとても身近な国技から生まれた言葉だったんですね。
他にも、日本由来の言葉が意外なところにありそうで気になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「相撲」が日本の国技であることは分かっていても、いったいどんな歴史があって、どんな由来から名前がつけられたのか…。
案外、調べてみないと分からないものです。
特に「相撲」は、日本書紀などに記されるほど太古から存在していました。
それが伝統となって国技にまでなり、今や世界中の人たちから愛されるスポーツになったというのは、とても素敵なことですよね。
「相撲」はテレビでも放映されていますし、時には各地域でちょっとした催し物として相撲大会も開かれますから、そういったところに足を伸ばしてみても良いかもしれませんね。
日本の文化に触れる機会を作るというのも面白いと思いますよ。