世の中はスマホ(スマートフォン)の全盛時代です。

しかしガラケーと呼ばれる従来型の携帯電話も決して忘れられてはいません。

あえてガラケーを選択する人、スマホからガラケーに戻る人も少なくないようです。

根強いニーズがある従来型の携帯電話ですが、そもそもなぜ「ガラケー」と呼ばれるようになったのでしょうか?

そもそもガラケーとはどんな物!?

由来 ガラケー 意味

ガラケーは、スマートフォンが私たちの生活の中に入り込んでくるまでは、日本国内で主流の携帯電話の方式でした。

要するに、普通の「ケータイ」のことです。

特徴は、日本のユーザー特化した通信技術を用いて独自の発展を遂げた通信機器である、ということです。

そのためワンセグ・お財布ケータイ・赤外線通信等、日本国内のニーズに合わせた機能をいろいろと備えています。

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ガラケーの名前の由来や意味とは?

普通のケータイが「ガラケー」になったのは、スマホが登場して日本で爆発的に普及したためでした。

「ガラケー」は「ガラパゴス携帯電話」の略で、「ガラパゴス」は、太平洋上にあるガラパゴス諸島を意味しています。

ガラパゴス諸島はいままで大陸と陸続きになった歴史を持たない孤立した場所なので、そこに住む生物のほとんどは、外界の生物と混血することなく、島の環境にだけ適応した独自の進化を遂げました。

1859年にダーウィンが「種の起源」で進化論を提唱する原因となったほどです。

つまり「ガラパゴス携帯」であるガラケーは、日本国内だけに通用する通信方式を採用していたために、海外のメーカーの参入から守られるかわりに、海外に出ると全く使用できない状況で、日本国内のユーザーのためだけに独自の発展を遂げたのでした。

ガラパゴス諸島に住む生物と全く同じ状況だったのです。

この日本独自の機能としては、上記のワンセグや赤外線通信などに加えて、海外ではパソコン用のメールやサイトを直接見ることできるケータイを作ったのに対し、日本では逆の発想で、ケータイ専用のメールやサイトを作ったことがあげられます。

これらの機能自体はとても便利なものでした。

しかし、日本国内しか通用しない技術の開発に集中しすぎたガラケーのメーカーは、国際競争力を失ってしまい、その結果として携帯電話の開発から次第に撤退することになったのです。

ガラケーとスマホの違いは何?

ガラケーのことはわかりましたが、スマホのとの違いはどのようなところにあるのでしょうか?

「スマホ」は「スマートフォン」の略称です。

通話やメールができるだけでなく、インターネットに接続してパソコン用のホームページをそのまま見たり、「アプリ」と呼ばれるソフトウェアをダウンロードして新しい機能を追加したりすることができる、という特徴があります。

スマホは、パソコンのように専用のOS(iOSやAndroid)を搭載していて、小さなコンピュータとして使うことができます。

いろいろな種類のスマホがありますが、日本で一番有名なスマホは、おそらくiPhone(アイフォーン)です。

スマホは液晶画面が大きく、ゲームを楽しんだり、動画を見たりといったさまざまなことに利用できるところが、電話とショートメール中心に特化したガラケーと、大きく違っています。

その他にもガラケーとスマホの間では、料金体系や操作方法について、大きな違いがあります。

スマホはインターネットとの接続のためのパケット代が発生するため、ほとんどの場合、ガラケーより高い通信費が必要です。

多く人が格安のサービスを使ったり、自宅の無線LANルーターなどを利用したりするなどして節約の工夫をしていると思いますが、ガラケーの方が基本料金も安い傾向があります。

また、ガラケーとスマホでは、入力方法に大きな違いがあります。

ガラケーは文字入力がボタン式(トグル入力、同じキーを数回押して文字を選択する)であるのに対して、スマホはタッチパネル式(フリック入力、キーボード上で指をスライドさせて文字を選択する)を使います。

そのため電話の形にも大きな違いがあります。

ガラケーはキーボードが付いたふたつ折りの形が中心であるのに対して、スマホは大きめのディスプレイだけの形がほとんどです。

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現代での「ガラケー」の言葉の使われ方とは!?

由来 ガラケー 現代

現在「ガラケー」が「ガラパゴス携帯」の意味であり「日本市場にだけ通用する携帯電話」であると意識して使っている人は、それほど多くはないと考えられます。

現代では「ガラケー」という言葉を、多くの人は単に「スマホではない携帯電話」という意味の言葉で使っています。

そのためか、近頃は「ガラケー」と「スマホ」の中間の機能と役割を持った「ガラホ」という言葉も登場しています。

「ガラホ」は、見た目はガラケーと同じふたつ折りの携帯電話ですが、OSはスマホでよく使われるAndroidを搭載したものです。

そのため、ガラケーの長所であるテンキー式のキーボードや折りたたみ式であることの扱いやすさに加えて、ガラケーでは使うことのできないLINEやFacebookやTwitterといったSNSも使うこともできるという長所があります。

しかもスマホと比べて電池が長持ちします。

しかし、ガラホにインストールできるアプリの数には制限がかかっているのが通例で、しかもディスプレイもガラケーと同じ3インチくらいとサイズが小さいため、ネットサーフィンで動画を楽しむ、といった使い方には向きません。

ガラホはよく言えばガラケーとスマホの良い所の両方取りで、悪くいえばどちらの機能も中途半端、ということになります。

しかし「電話の機能だけでは不十分。

せめてあとLINEが使えれば…それ以上は必要ないけれど」というユーザーにとっては、ガラホは欠くことのできない良き相棒になるはずです。

まとめ

「ガラケー」の由来がガラパゴス諸島にあり「日本特有の、日本国内でしか通用しないケータイ」という意味があります。

そのために日本の携帯電話を作っていたメーカーは国際競争力を失いました。

現代は世界中どこでも使えて、好みのアプリを入れて自分仕様で使えるスマホの全盛時代です。

しかし従来型のケータイ(つまりガラケー)も、電話の通話やショートメールに限っていえば、入力が楽なこと、コンパクトにたためて扱いが容易なことにより、まだまだ負けていません。

現在でもガラケーの愛用者は多くいるし、ガラケーとスマホの中間に位置する携帯電話をあらわす「ガラホ」という新語まで飛び出すようになりました。

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