イタリアってどんな国?と尋ねられると、すぐに答えられる人は少ないのではないでしょうか。
食べ物であればパスタやピザの本場であるというイメージができる程度で、他には第二次世界大戦時では日本とドイツとともに同盟を組んだという教えられた範囲の知識しかないのではないでしょうか。
イタリアの国がどういった国で、どういった歴史を辿ってきたのか、そう思った時にはまずその国の国旗やその由来について学んでいくことがより理解をしやすいというものです。
国旗にはその国独自の想いや信念の象徴とも言われているので、まずは国旗の由来から国歌、そしてイタリアの文化についてお話していきたいと思います。
目次
イタリア国旗の由来とは!?
イタリアの国旗についてですが、まずは色の確認をしましょう。
イタリアは、俗にいう「トリコロール」と言われる三色旗からなっており、それは縦に三分割とされた緑、白、赤から掲げられております。
「トリコロール」とは全般的に三色旗を指しますが、一般的にフランスの国旗を「トリコロール」と言われております。
よって、イタリアでの国旗を指す場合には、「トリコローレ」と呼ばれることが多いそうです。
イタリア国旗の意味としては、一般的には緑は「国土」を、白は「雪や平和」を、そして赤は「情熱や熱血」を表していると言われております。
またこの国旗はフランス国旗からの由来でもあることから、緑は「自由」を、白は「平等」を、そして赤は「友愛」を表しているとも言われております。
イタリア国旗の由来には、隣国であるフランスの国旗が元となったと言われておりますが、それは、イタリア建国の際に生じた歴史との関係があり、今の国旗になったと言われております。
その歴史とは、1796年にフランス軍がイタリア北部に国家をつくり、この国家に採用された国旗が現在のイタリア国旗の前身とされたというものです。
当時は三分割にされていたのと色は同じでしたが、中心にはシンボルが描かれ、国の名前もイタリアではなく、「チスパダーナ共和国」という名前でした。
その後数々のデザインが描かれ、もはや現在のイタリア国旗と同じなのは色のみとなっておりました。
そして「イタリア統一運動」が19世紀後半に起こり、その運動のシンボルとして中央に王家の紋章が描かれておりましたが、1946年に王政がなくなったことにより、中央のシンボルなくなり現在のイタリア国旗が誕生したというものです。
イタリアの国の名前の由来とは!?
イタリアの国は、昔は田園風景が広がる国であり、その土地では多くの牛を飼育していたと言われており、もちろんその中には仔牛も多くいたそうです。
当時、ギリシャが多大なる勢力を携えイタリア半島の南部に侵略してきた際に、ギリシャ兵が豊かな田園に可愛らしい仔牛をみて「イタロスが遊ぶ国」と名付けたそうです。
この「イタロス」とはギリシャ語で「仔牛」の事を言い、そこから「イタリア」という名前になったと言われております。
イタリアの国歌の歴史について
イタリアの国歌は「マメーリの賛歌」と呼ばれ、別名「イタリアの兄弟」とも呼ばれております。
イタリア共和国として成立したのは1946年とされておりますが、その後約60年間は法律により定められてはおりませんでした。
ですが、2005年の法律により、この「マメーリの賛歌」が法律で国歌と定められました。
それまではジュゼッペ・ガベッティ作曲による「王室行進曲」が国歌とされておりましたが、ミケーレ・ノヴァーロ作曲、ゴッフレード・マメーリ作詞により「マメーリの賛歌」が作られ、正式に国歌とされたと言われております。
イタリアに多い苗字や由来は何!?
日本人には苗字と名前がありますが、イタリアにも苗字があるのか気になるところですよね。
また日本では佐藤や鈴木といった多い苗字があるのに対し、イタリアでも代表的な苗字があるのか見ていきたいと思います。
そもそもイタリアにも日本と同じような苗字と呼ばれるものがあるのかどうかですが、結論から言うとあります。
ですが、苗字と名前の順番は日本とは逆で、イタリアでは名前が先にきて後に苗字となっております。
イタリアでの苗字の特徴として多いのが、グッチ(Gucci)やフェラーリ(Ferrari)、そしてブルガリ(Bulgari)といったように語尾に「‐i」と付くものが多いと言われております。
この語尾に「‐i」が付く由来としては、職業や地名はもちろん、宗教的な意味から語源とされていることが多いです。
中でも、イタリアで最も多い苗字はロッシ(Rossi)であり、この意味は「赤」という意味があると言われております。
次に多いのがフェラーリ(Ferrari)です。
日本では車とイメージをする人もいますが、このフェラーリもイタリアでは苗字として認識が強い名前の一つです。
またこの苗字の名前の由来は「鍛冶屋」という意味と言われております。
他にもモーリやビアンコ・ビアンキという色に由来した苗字が多いとも言われております。
イタリアの月や曜日の読み方の由来とは?
イタリアのお店などでは営業時間が張ってありますが、曜日ごとに異なるので、月や曜日を覚えておくのは、現地に旅行に行った際には大変役に立つものです。
またイタリアは日本とは違い、数字で月を表したりはしません。
ですが、英語との発音が似ているものも多いので意外と覚えやすいものです。
また月は男性名詞のみとなっており、曜日は日曜のみ女性名詞で終わるというものです。
そして曜日を見ると、実はイタリアでの曜日は惑星の名前が由来となっているものがほとんどです。
まず月曜日であれば、ルネディで「月」、火曜日はマルテディで「火星」、水曜日はメルコレディで「水星」、木曜日はジョヴェディで「木星」、金曜日はヴェネルディで「金星」、そして土曜日はサーバトで「土星」となっております。
ですが、日曜日すなわち「ドメーニカ」だけはラテン語でいう神様という名が由来と言われております。
イタリアで行われるオレンジ祭りってどんな祭り?由来とは!?
イタリアでは市民が9組に分かれ、固いオレンジをぶつけ合う「オレンジ戦争」という祭りがあります。
なぜこういった祭りが行われるようになったのかお話していきたいと思います。
そもそも現地ではオレンジは生産されていないので、わざわざシチリアから400トンものオレンジを運んでまで、この「オレンジ祭り」というものが行われています。
祭りの内容としては、9つのグループに分かれチーム戦で戦いますが、敵となるのは完全防備された暴君貴族に向かって、民主戦士がオレンジを投げ合うというものです。
またこの祭りの前後には、貴族に見初められた村娘役が見物客に花やキャンディを投げ与え、勝利を祝福するというものです。
一見華やかな印象を与えるお祭りですが、本物の、しかも皮の固いオレンジですので当たり所によっては大怪我するかもしれませんし、路上では投げられたオレンジの色や香りで、町はむせ返るほどの香りを放つと言われております。
では、なぜこういったお祭りが始まったのかというと、それは13世紀にまで遡りますが、当時、反旗を翻す人の話が由来となっていると言われております。
初めは農民により豆を掴んで悪い領主へ投げ返したことが元となったと言われておりますが、オレンジへと変化したのは女性が意識している男性へのアピールとしてオレンジを投げていたことや、またカーニバルでもお返しとするいたずらで、オレンジを投げ返すようになったことが始まりと言われております。
こうして1808年に出来上がった「オレンジ祭り」ですが、今もなおそのお祭りは続けられており、歴史の深いお祭りとしても有名です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
イタリアの国を知るにはまず国旗から知ると自然とその国の歴史が分かってくるのではないでしょうか。
またイタリアの苗字として多いものは日本ではメーカーとして有名なものが多いです。
イタリアの国のみならず、その名前にも注目してみるとますます世界への興味が湧いてくるのではないでしょうか。