何かと世界の中心的存在のイメージがあるアメリカ、日本のおよそ25倍というほどの大きな国土の国です。
観光名所も多く、ハワイなどの島も沢山存在します。
人口も世界で3番目に多く、様々な民族が暮らす国でもあります。
また、スポーツでも野球のメジャーリーグは、日本人からは憧れの地となっています。
そんなアメリカについて、国名の由来や歴史、国旗に秘められた意味などをご紹介します。
目次
意外なアメリカの国名の由来とは!?
世界には多くの国がありますが、そんな中でも大きくて有名なアメリカ、国名の由来は、この大陸を発見した人物からきています。
イタリア人である、「アメリゴ・ヴェスプッチ」という探検家の名前に由来します。
実は、このアメリゴ・ヴェスプッチよりも先に、かの有名なコロンブスが、アメリカ大陸を発見していました。
しかし、このときのコロンブスは、この新たな大陸を、ずっとアジアだと思い込んでいたそうです。
そのため、アメリゴ・ヴェスプッチのアメリカ大陸を初めて発見した、という報告が先に広まり、その名が付いたといいわれています。
その頃の名前の付け方の習慣として、なぜか女性の名前をつける傾向にあり、「アメリゴ」を女性名詞化し、「アメリカ」となったと考えられています。
余談になりますが、先に発見しておきながら、思い違いで先を越されてしまったコロンブスの名前は、「コロンビア」に由来するそうです。
では、そんな由来をもつアメリカですが、日本や中国での表記についての疑問にも注目してみましょう。
アメリカを漢字で「米国」と表記するのはなぜ?
今私たちは、ひらがなやカタカナ、ローマ字や英語など、様々な文字を知っています。
しかし、日本では昔は漢字が主体でした。
耳で聞いた「アメリカ」を、漢字に当てはめて「亜墨利加」と表記したといいます。
そして、江戸末期になり土佐出身のジョン万次郎の影響により、アメリカを「メリケン(米利堅)」と呼ぶようになりました。
その後、「亜墨利加」から「亜米利加」と字が変化し、この「米」の部分にアクセントを置いた発音から、次第に「米国」と表記されるようになったそうです。
また、もう一つの説では、アジア(亜細亜)と異なるように、「亜」ではなく「米」と表記するようになった、ともいわれています。
では、中国ではどうなのでしょうか。
中国でアメリカを「美国」と表記するのはなぜ?
中国では、アメリカの国名を「美国」と表記します。
先ほどご紹介したように、日本の場合は、発音が変化したものでした。
中国もまた、同じような理由のようです。
中国語の発音では、「米」は「ミー」と発音されるので、「メイ」という発音は「美」と表記されます。
こちらも、発音を中国漢字であらわして、「亜美利堅」と書きます。
さらに、発音上アクセントは、日本の場合と同じく、「メ」にあるので「美国」とよばれるようになったといいます。
また、中国では、「アルゼンチン」のことを「亜」と表記するようです。
このような理由を知れば、日本や中国でアメリカの表記が違うことに納得させられます。
アメリカの国旗の由来とは?
アメリカは、元々イギリスによって支配されていた国です。
その頃には、イギリスの「ユニオンジャック」の国旗であったと伝えられています。
現在のアメリカの国旗は、独立後のアメリカにとって、「イギリスからの自由」や「独立した国」に由来し作られたといいます。
アメリカの国旗は、御覧の通り星が描かれていて、日本では「星条旗」と呼ばれています。
日本の国旗を「日の丸」というように、アメリカの国旗を「星条旗」と呼びます。
星条旗は、アメリカでは「Old Glory」といわれ、独立に至る人々の栄光を称えられているようです。
そして、星条旗の生みの母として名高い、「ベッツィ・ロス」という女性により作られたとも伝えられています。
アメリカの国旗の意味とは?
アメリカの国旗の意味は、デザインに込められています。
赤と白の縞模様に、左上の青地に白い多くの星マーク、ここに意味が隠されているようです。
また、アメリカの国旗は、幾度となく変化しているのはご存知でしょうか。
意味を知れば、この変化についても理解することができます。
では、ひとつひとつ紐解いてみたいと思います。
国旗の色の意味は?
まずは、国旗の色です。
アメリカの国旗には、3色の色が存在します。
横しまの赤と白、そして、星の部分には青と白が使用されています。
この色が意味するのは、赤は「勇気、勇敢」、白は「純粋、純真」、青は「警戒、忍耐、正義」だといいます。
そして、アメリカの有名な初代大統領、ジョージ・ワシントンの言葉からは、赤は「母国イギリス」を、白は「イノセンス、真実と独立」を、青は「天」を意味する、と伝わっています。
では、星にはどのような意味があるのでしょうか。
国旗の星の意味とは?
アメリカの国旗には、青地に多くの白い星が描かれています。
この星が意味するのは、アメリカに存在している、州の数だそうです。
実はアメリカの国旗は、州が増える度、星の数が変化しているのだそうです。
現在の州の数が50個ということで、国旗の左上には星が50個あります。
一番最近では、1960年にハワイ州が増え、国旗のデザインが変更されています。
現在までに、なんと27回も変更されている、というのには驚かされます。
次に、国旗の中でも一番目の引く、赤と白の横線にもふれてみたいと思います。
国旗の横線の意味とは?
星と同様に、アメリカ国旗の赤と白の線も、数にヒントが隠れているようです。
その数は、赤い線が7本で、白い線が6本あります。
星は州の数でしたが、この線は何を表しているのでしょうか。
その答えは、独立当初のイギリスのからの植民地の数です。
さらにこの数は、アメリカが独立したときの、一番初めの州の数ともいえるようです。
ということは、線と星、どちらにも重ねて意味を持つ州があるということです。
国旗のデザインの中に、これまでの歴史がぎっしり詰まっていたことに、国への愛着心が伺えます。
まとめ
さてここまで、アメリカの国名や国旗の由来や、意味についてお話しましたが、いかがでしたか。
意外にも、2番目にアメリカを発見した人物から国名がついたことや、国旗のデザインが何度も変更されていたことには驚きです。
その一方で、国旗のデザインには、アメリカ独立当初の人々を敬う気持ちが秘められるというのですから、奥深い意味を感じさせられます。
アメリカ国旗は、アメリカ人はもちろんのこと、世界中の人々から気に入られるデザインでもあります。
そして、この国旗がまた密かに変更されることはあるのでしょうか。