ロシアの面積は世界の最大規模を有する国であり、またその居住地域は地球の8分の1も占めると言われております。

ユーラシア大陸の北部に位置するロシアは、寒い国ということと、ウォッカのイメージがあるのではないでしょうか。

正式名称はロシア連邦となりますが、今回はロシアの国名や国旗の由来、そしてロシア語が由来となった日本語についてお話していきたいと思います。

ロシアの国名の由来とは!?

由来 ロシア 国名

日本では「ロシア」と一般的に発音されておりますが、通称は「ラスィーヤ」と呼ばれております。

この言葉はギリシャ語からの「ロシーア」に由来され、もともとは「ルーシ」という国号でしたが、時代を経て「ロシア」と受け継がれていきました。

「ラスィーヤ」はモスクワ大公国が発展していったとされ、その発展からヨーロッパの一員と認められるようになりました。

これによりギリシャ語の影響を強く受けたとされています。

では、もともと「ルーシ」であった国名ですが、その由来となったのにはスウェーデン人のことを指していると言われております。

現在のロシアは、そもそもノルマン人であるスウェーデン人が進出したことにより国として作ったと言われております。

その建国をした人物が「ルーシ」と呼び、それが国名として使われていったのではないかと言われております。

ロシアの漢字表記や由来について

日本でのロシアの漢字表記は「露西亜」や「魯西亜」、他には「俄羅斯」といくつも見られておりましたが、一番多く使用されていたのが「魯西亜」であり、この名称は江戸時代の末ごろ、ロシアの使節に対して用いられていました。

これにより、1855年の条約で「魯」が当てられていました。

ですが、1875年の樺太千島交換条約により、「魯」から「露」に変わり、それ以降から「露」表記が主流となりました。

この背景には、ロシアからの強い抗議があったとされました。

それは、もともとの「魯」には「おろかもの」という意味があり、ロシア政府からの抗議により「魯」から「露」の字が当てるようになったと言われております。

ちなみにこの抗議はいつ頃かという正確な記録は残ってはいませんが、幕末・明治の歴史学者である重野安繹(しげのやすつぐ)により、1872年か1873年頃には、ロシアから字が悪いため「魯」から「露」への変更があったと述べられております。

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ロシアの国旗の由来や意味とは?

由来 ロシア 国旗

ロシアの国旗と言えば、上から「白」、「青」、そして「赤」の3色からなっておりますが、この構成は「スラブ三原色」と言われております。

この「スラブ三原色」はスラブ民族、スラブ諸国の旗に用いられており、この3色の配色には自由や革命、そして理想を表しており、非スラブ系のフランスやオランダなどでも国旗として使用しております。

では、ロシアの国旗の由来や意味についてお話していきたいと思います。

ロシアの国旗の由来には2種類あるとされ、一つ目はピョートル大帝がオランダを訪問した際に、オランダ国旗を参考にしたと言われております。

二つ目はモスクワ大公国の紋章を参考にしたということです。

このモスクワ大公国の紋章は、青いマントを纏った聖ゲオルギウスが白馬にまたがった姿が描かれております。

また、竜(ドラゴン)を倒している場所が赤い野で描かれているため、その中の「青」、「白」そして「赤」を取ったと言われております。

「青」、「白」、「赤」のその3色の意味には複数の説があるとされておりますが、ロシア帝国時代の名残からロシア正教によりつけられたと言われております。

では、それぞれの色の意味ですが、まず一番上の白は「高貴」や「率直」、「白ロシア人」を表し、真ん中の青は「名誉」や「純潔」、「小ロシア人」を意味し、そして一番下の赤は「愛」や「勇気」、「戦争で流した血」を表していると言われております。

ちなみに、「白ロシア人」とは「ベラルーシ人」の事を指し、「小ロシア人」は「ウクライナ人」を指していると言われております。

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ロシア語のキリル文字の由来とは?

ロシア語は不思議な形をしていると言われておりますが、確かにRがひっくり返っていたりする文字が多いので、日本人には難しく感じるのではないでしょうか。

現在ロシア語で使用されている文字は、9世紀末のブルガリアで作られた「キリル文字」が母体となっております。

この「キリル文字」が成り立つ前の863年頃に、スラヴ最古と言われる「グラゴール文字」が誕生しました。

この文字はテッサロニケ生まれのキュリロスと兄のメトディオスにより考案されたと言われております。

この二人の兄弟は高い教養に合わせてスラヴ語の知識もあったので、教会の文献をスラヴ語に翻訳したり、弟子たちの育成にも大いに携わりました。

その後当時ローマ教会ではギリシャ語を始め、ラテンやヘブライ語以外の言葉を典礼で使用することは許されていませんでしたが、キュリロスはスラヴ文字を導入していき、フランク協会を驚かせたと記されております。

それからのち病かかってしまったキュロスの後、兄であるメトディオスも亡くなり、弟子も投獄されてしまいます。

ですが、ローマ教皇の後ろ盾がある中、キュリロスとメトディオスがパンノニアで活動していたことで、その弟子たちが受け継ぎを試みますが、新しい公により追われる形になってしまいます。

そういった逃亡の中、ブルガリアでスラブ語をキリスト教で広めようとしていたボリス王はこの弟子たちを受け入れ、このボリス王の元でギリシャ文字を参考にし、キリル文字を作ったと言われております。

この「キリル文字」は「グラゴール文字」より字体が簡明であったため、教会の文献では広く使われるようになったと言われております。

ロシア語由来の日本語になった外来語を紹介!

普段使用している日本語の中には、日本語になった外来語が多く存在します。

では、ロシア語由来の日本語とはどういったものがあるのでしょうか。

まずは、日本人が好きな鮭の卵である「イクラ」です。

ロシア語の意味では小さいつぶつぶという事を表しています。

次は「アジト」です。

よく革命軍での活動拠点として使用される秘密基地の事を言います。

他には、駅の売店でよく見かける「キオスク」や、北極の寒い海にいる「セイウチ」。

そして、仕事における掲げられた目標とされる「ノルマ」もロシア語由来となっております。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

よく聞き慣れた日本語がロシア語由来であったとは驚きですよね。

他の国でも外来語が日本語となったものは多くあるので、調べてみると意外なものも発見できたり、興味深いものが数多く見つかるかもしれません。

ロシアという国の由来を聞くと、ますます外国に興味が湧き、他の国にはどういった由来があるのか気になりますよね。

他でもその国の由来を始めとする歴史について学んでみてはいかがでしょうか。

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