日本の代表的な花である「桜」。

日本における春の景色の中に欠かせないものですよね。

入学式やお花見など…日本人の春にはいつも、桜がそばにあります。

桜は海外の方たちからも人気で、わざわざ桜を見に観光にやってくるなんて方もいるほどです。

咲いている瞬間も、散り際も、ほんとに美しい花ですよね。

ではそんな桜の名前の由来、みなさんご存知ですか?

せっかく日本の花として人気ですから、ちょっと知っておきたいですよね。

それでは、桜名前の由来について、順を追って説明していきましょう。

桜の名前の由来とは!?

由来 桜 名前

桜の名前、つまり語源の由来には諸説あります。

例えば、「咲く」という言葉に、複数形を表わす「等(ら)」とを組み合わせ「さくら」と呼び始めた説。

語呂的にも、一番分かりやすくて、なるほど、と思える説ですね。

他にも、「さくら」の「さ」を「耕物」や「神さま」という意味として、「くら」を神さまの住まわれる場所「御座」という意味とする説。

この神さまは田んぼの神さまであり、桜に宿っておられ収穫を見守ってくださる、という言い伝えによるものなんだそう。

神さまつながりでもう一つの説もあります。

古事記や日本書紀に「木花咲耶姫(コノハナノサクヤビメ)」という女神さまについて記されているのですが、その女神さまの「咲耶(さくや)」の部分を「サクラ」に転化させたのでは?という説もあるんだそう。

この「木花咲耶姫」という女神さまは、その昔、富士の頂上から花の種を撒いて、花を咲かせたといわれています。

そのことからも、桜を生み出したのはこの女神さまであるなんて説があり、由来となっているんですね。

実は、女神さまの婚姻の神話が、二説目の由来の出処でもあるんですよ。

彼女らが収穫を見守ってくださる、という意味なんでしょうか。

昔から、日本神話における神さまたちが何らかの語源になっていたり、そのまま言い伝えとして信仰されるケースは多いです。

ですから、きっとこの「木花咲耶姫」の説が濃厚なのではないかなと思います。

もちろんはっきりとした由来は分かりませんし、信じる人と信じない人もいると思いますから、自分がこうだと思った方が正解なのでしょう。

桜の漢字の由来は!?

では続いて、桜の漢字の由来についてのご説明です。

「桜」という字は、実は「櫻」という感じを簡略化したものです。

そしてこの「櫻」という字、元々は「ユスラウメ」を意味する漢字だったのだそうです。

ユスラウメというのは、バラ科サクラ属の植物です。

サクランボに似た実をつける植物なのですが、この実が実っているさまを、首飾りをした女性や首飾りそのものに見立てて、「櫻」という字がつけれたのです。

または、首飾りを意味する「嬰(えい)」に木偏をつけたもので、ユスラウメの実が実っている様子を指す漢字が元ともいわれています。

どちらにしてもユスラウメが元であることに変わりはありませんね。 

元々ユスラウメもサクラの仲間の植物ですから、現在の桜の漢字に用いられても不思議ではないですよね。

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桜の花の花言葉って何?

続いて、桜の花言葉ですが、ちょっとびっくりする内容なんです。

花言葉は「精神の美」「優雅な女性」「純潔」となります。

どれも、満開時だけでなく、散り際の美しさや潔さから、内面的な美を表わしているようですよね。

「優雅な女性」や「純潔」についてですが、これは桜の花そのものの美しさや儚さからそのイメージを連想されて付けられたのだといいます。

「精神の美」についてですが、こちらの逸話がとても面白いんです。

こちらの英語版の花言葉は「Spiritual beauty」と同じ意味なのですが、その由来が、アメリカ初代の大統領ジョージ・ワシントンが幼少期に、父親が大切にしていた桜の木を誤って切ってしまったのですが、それを隠しもせず正直に自分から父親に告げたところ、怒られるのではなく、むしろ「よく正直に言った」と褒められたんだそうです。

その逸話から、たまたま切られた木が桜であったこともあり、潔く正直に物事を告げることができる「精神が美しい」という意味で、こんな花言葉を桜につけたのだと言われています。

もちろんこれは、教訓のためにそう伝わっているという説もあり、本当のところは分からないのですが、なんにせよ桜にとても良いイメージの花言葉がついていることに変わりはありませんよね。

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ソメイヨシノ等、主な桜の種類の名前の由来をご紹介!

由来 桜 種類

ソメイヨシノ

「染井吉野(ソメイヨシノ)」は、知っての通り日本に植えられている桜の中で一番多い種類の桜です。

その比率はおおよそ8割。

私たちにとって一番身近な桜とも言えますね。

花言葉は「高貴」「清潔」「精神美・精神愛」「優れた美人」。

江戸時代末期に、江戸の染井村の植木屋がソメイヨシノを売り出しはじめたといわれています。

ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの交配で生まれました。

当時、江戸にはこの二種類の植物が重なって分布する地域はなく、一番分布していた可能性の高い奈良県の吉野山から持ってきて売り出したのではないかと言われています。

この時代、吉野山は桜の名所でした。

ブランド名として吉野を用いることがあったらしいです。

ですから、染井村で売られた吉野山の桜…という意味で「ソメイヨシノ」と名付けられたのでは?という逸話があるのです。

ヤエザクラ

「八重桜(ヤエザクラ)」という名前は、実は品種名ではないんだそうです。

これは、咲き方を指して付けられた名前であり、何枚もの花びらが幾重にも重なって咲く「八重咲き」の桜を総称しています。

つまり「八重咲き」の桜の中に、いくつかの品種が存在しているという事になりますね。

例えば「関山」や「普賢象」「八重枝垂れ」などが含まれます。

名前が付けられたのは、八重咲きをするから、という理由なんですね。

ちなみに花言葉は「理知」「しとやか」「豊かな教養」「善良な教育」「理知にとんだ教育」。

花弁が重なっていることから、富んでいるとか特に秀でている、という意味を持っているようです。

シダレザクラ

「枝垂れ桜(シダレザクラ)」とは、エドヒガンの枝垂れ品種のことです。

枝がまるで柳のように垂れ下がって生えているのが特徴です。

漢字からもわかるように、枝が垂れて生えている、という見た目からのインスピレーションで名前が付けられました。

読んで字のごとく、というわけですね。

花言葉は「優美」「純潔」「精神美」「淡泊」「ごまかし」と、ちょっとばかし悪目の意味が含まれていますよね。

これは、枝が垂れていることで、なにか大事なことを隠してしまおうとしているように見える、ということから、「ごまかし」という花言葉が生まれたそうです。

普通の樹木は幹を見せていますからね。

ですが、やはり桜なだけあって、もちろん良い意味も持っていますね。

まとめ

どうでしたか?

桜といっても、種類によって意味や由来が違ったり、歴史にも日本神話が関わってきていたりと、なかなか興味深いですよね。

私たちにとって身近な花である桜、もっと色々と知ってみたいものです。

桜にもいろんな品種がありますし、気になったものを調べてみるのも楽しいでしょうね。

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