縁結びの神社として、とても有名な出雲大社。

島根県にあり、いつも観光客や参拝者でにぎわっています。

ですが、出雲大社がどうして縁結びの神社と言われるのか、またどういった歴史があるのか…。

案外、聞かれるとどうだったかな?と首をかしげてしまいますよね。

由緒ある神社ですし、よく番組で取り上げられたり、目にしたりすることも多いでしょう。

ただ漠然と「出雲大社ってとても強い力があって効果も強いんだ」というイメージしか持っていない方も多いのではないでしょうか。

もちろん古い神社で相応の歴史を持っています。

せっかくですから、どんな歴史があるのか知りたいですよね。

すでに出雲大社へ参拝に行ったことがある方も、これから行こうと考えている方も。

出雲大社の歴史や由来を知ると、きっとありがたみや意味を知れて良いですよね。

出雲大社ってどんな神社?歴史について

由来 出雲大社 縁結び

出雲大社は、少なくとも奈良時代(おおよそ1300年前)に該当する、710年から794年には建てられていたのでは?と言われています。

とはいえ、はっきりとした創建年代は分かっておらず、それほどまでに古い歴史をもつという事ですね。

では、どうして1300年前という数字は出てきたのでしょうか?

それは、日本最古の歴史書「古事記」において、出雲大社についての描写があるためです。

つまり古事記の書かれた時代には、すでに出雲大社は建てられていたという事です。

古事記の一文はこうです。

『ただ、私のすみかだけは、天の住居のように、大盤石の上に宮柱を太く立て、高天原に千木を高くそびえさせてお祀りくだされば、私はこの出雲に隠れておりましょう。』

訳された文にすると、

『私が住むべき場所は、まるで天界に住むかのように、それはそれは高く、とても立派な神殿や宮殿のようなところ。その神殿を出雲の地に建ててください。さすれば私はずっと出雲に住みましょう。』

と、オオクニヌシ様が仰られた…という一文になります。

「私は出雲に住みます」との言葉が出ていることからも、1300年前にはすでに出雲大社は存在していたことになります。

奈良時代といえば歴史の教科書を見ても序盤で出てくる時代です。

そんな昔からあったなんて、びっくりですよね。

また、日本神話にも出雲大社の歴史は綴られています。

上記の古事記の文は、オオクニヌシ様が国譲りに応じる条件として、出雲に住処を置くことを提案していますよね。

これは日本神話のストーリーにも書かれていることなのです。

諸説あって、記している書物によって内容はやや違いますが、共通しているのは、

  • 天津神(または天皇)の命により、国津神であるオオクニヌシ様の宮殿が建てられた
  • ただの在地の信仰によるものではなく、古代における国家的な出来事としての創建であること

といった点です。

つまり、現日本による古来の信仰心から成る逸話ではないことがわかりますね。

これは信憑性も高いし、ますます出雲大社に大きな力があることを実感できますね。

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出雲大社が縁結びの神様の由来とは!?

先ほどから名前の出ているオオクニヌシ様。

オオクニヌシ様は出雲大社の祭神で、縁結びの神様と呼ばれています。

ですが、この縁結びは、なにも恋愛におけるご縁の事だけではありません。

人間関係ですとか、人と人とを繋ぎ取り巻くご縁のことを指します。

かの日本書紀によりますと、このオオクニヌシ様は、日本を造ったいわば創造神だと書かれています。

そしてそんなオオクニヌシ様は、出雲大社にその身を置かれた後、毎年10月に、各地の神様を出雲に呼びよせ、人々のご縁について話し合う会議をされている…と言われています。

これは江戸時代に井原西鶴の「世間胸算用」の中の一文に「出雲は仲人の神」と記されているのですが、縁結びの信仰を確信できる、日本で一番古い記録だとのことです。

確かに、日本の創造神ならば、治めている国の人々へ良い出会いを与えるであろう、という考えも分かります。

ですから、出雲大社は縁結びの神社であるといわれているのですね。

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出雲大社のしめ縄が他の神様と逆の張り方をしているのはなぜ?

由来 出雲大社 しめ縄

出雲大社のしめ縄、張り方が通常のしめ縄を逆方向なのは、知っている方も多いと思います。

ではそれはどうしてでしょうか?

神社神道では、「神様に向かって右方を上位、左方を下位」としています。

一般的な神社のしめ縄は、右方がない始めで、左方をない終わりとして張られています。

ですが出雲大社の場合、「神様に向かって左方を上位、右方を下位」と古来から伝わっていました。

御本殿内には五柱の神様が祀られていますが、尊貴第一の神「天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」が上位となるよう、左方を上位として祀っているからだと言われています。

また江戸時代の祭事の記録によると、神様へのお供え物は左が上位・右が下位に向かって進められている作法が記されていました。

このことからも、出雲大社に限っては、逆にしめ縄をなうのだとわかりますね。

ただ、どうして左方が上位になるのか、などの詳しい理由までは明かされていません。

とはいえ古来からの言い伝えを守る日本の風習において、理由はそんなに必要ないかもしれませんね。

出雲大社の参拝方法も少し違う!?

一般的な神社の参拝の方法は、「2礼2拍手1礼」なのですが、出雲大社では「2礼4拍手1礼」となります。

出雲大社の一番大きな御祭り「勅祭」だけは「2礼8拍手1礼」となります。

8は横にすると「∞」つまり「無限」という意味になりますよね。

8回の拍手は、神様へ尽きることのない感謝を込めた拍手をする、という意味があるんです。

では、なぜ通常は4拍手なのか、ということですが、4回は8回の半分。

大きな御祭りとの区別をつけるため。

尚且つ相応の感謝の気持ちを示すため、半分の4回を通常の参拝時の回数となっているんです。

ちなみに、まず御本殿の参拝の後に、境内を反時計回りに参拝して回るのが正式な方法なんです。

お賽銭も金額が大きい方が…。

ご縁があるように5円を…。

といろいろ言いますけれど、言ってしまえばそれは単なる理由づけですから、心を込めてお参りすれば、金額はたいして問題ありません。

神様を前に真摯な気持ちでお参りすることが、なにより大事ですからね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

出雲大社の歴史や、縁結びの神様だと言われる由来などを説明していきました。

こうしてみてみると、日本の神様や日本神話に興味がわいてきませんか?

それに、歴史を知るともっと出雲大社への関心も強まりますし、いざ参拝するという時も、心持ちが違いますよね。

もちろん日本にはたくさんの神社が存在しています。

気になる神社について調べるのもいいかもしれないですよ。

それが信仰心に繋がると思います。

常日頃から、私達をお守りしてくださっている神様を知る良い機会になりますね。

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