クリスマス、誕生日、お祝い事など特別な日に食べる事が多いケーキ。
片仮名の小難しい名前がつけられていたり、大きさは号数で表したりとややこしいですが、それもまた特別感がありますよね。
しかしケーキ屋さんであたふたするのは恥ずかしいもの。
今回は号数の数え方や名前の由来について詳しく紹介していきます。
これを知っていればケーキ屋さんでびしっと注文ができますよ。
目次
「ケーキ」の名前の由来とは!?
「ケーキ」は日本独自の発音です。
英語表記だと「cake」発音は「ケイク」。
「cake」は元々「小さく丸い塊」や「固めた物」という意味をもっており石鹸などを指す言葉として使われていました。
洋菓子のケーキを表すようになったのは13世紀ごろだと言われています。
当時のケーキは現在のような柔らかい洋菓子ではなく、平らに焼いた小さなパンのようなものでした。
卵やミルクを使った柔らかいケーキになったのは15世紀ごろなので意外と歴史は浅いのです。
誕生日のお祝いにケーキを食べるようになったのはなぜ?
海外の場合
中世ヨーロッパの修道院ではクリスマスなどの祝い事の際にケーキが振る舞われていました。
現在のような生クリームの乗ったスポンジケーキではなく、甘いパンのようなケーキです。
祝い事にケーキを食べるという風習が大衆にも広がり、誕生日などの特別なお祝い事の日にも食べられるようになっていったからと言われています。
日本の場合
日本ではお祝い事の際はお餅を振る舞うのが主流でした。
お菓子と言えば餡子や落雁などの和菓子。
明治時代まではケーキなどの洋菓子は一部の特権階級の人にしかお目にかかれませんでした。
日本人が誕生日にケーキを食べるようになったのは第二次世界大戦後です。
欧米の文化や食べ物が入ってきたとことによって、一般人の味覚も欧米よりとなりました。
甘くておいしく、見た目も可愛いケーキは子供の大好物となり、誕生日などのお祝い事の席に並ぶようになりました。
日本でも海外でも昔の時代は、砂糖はとても貴重で高価なものであり、一部の上流階級以外頻繁に口にできるものではありませんでした。
甘いものが少ない時代での誕生日ケーキはとても嬉しいものだったに違いありませんね。
ロウソクを立てるようになった由来とは?
誕生日ケーキに歳の数だけロウソクを立てるのは古代ギリシャのし儀式が由来とされています。
古代ギリシャでは、毎月6日に「月の女神アルテミスの誕生日」を祝っていました。
その際に月を模した丸い食べ物の上に細長いロウソクを立てていたそうです。
煙の出るロウソクを立てるのは空に願いを届かせるためです。
その儀式が形を変え、誕生日ケーキにロウソクを立て、一息に消したら幸せになるというものに変化していったそうです。
ケーキの号数はどうやって数えるの?
ホールケーキの大きさを示す「号数」。
1号あたり3㎝なので、号数に3をかければケーキのおおよその大きさが分かります。
例えば5号のケーキの場合…5号×3㎝=15㎝
計算が面倒くさいという方はお店でよく見かける分だけ暗記してしまいましょう。
- 4号…12㎝(2~4人前)
- 5号…15㎝(5~6人前)
- 6号…18㎝(6~8人前)
これ以降になるとパーティー用の特注となる事が多いです。
人数を伝えて店員さんとよく相談をしましょう。
ケーキを号数で表す由来とは?
カットされていないホールのケーキは5号、6号など「号数」で大きさを表します。
これは昔の尺貫法を使用した数え方で、1号=直径1寸という数え方をします。
1寸は現在でいうと直径3㎝の事。
つまり1号=3㎝という訳です。
何故わざわざ古くからの尺貫法を使うのか、それは日本にケーキが入ってきた時期にあります。
当時は尺貫法が主流だったので、当然調理器具やレシピは全て尺貫法で記載されていました。
その名残が現在も残っているためです。
色々なケーキの種類の名前の由来について
洋菓子の王様であるケーキ。
種類が沢山あり、それぞれに名前がついています。
日本に入って来る時や長い年月の中で発音や意味が変化しており、海外で通じなくなっているものもあります。
大変興味深いケーキの名前の由来。
その中の一部をご紹介します。
ショートケーキの由来
柔らかいスポンジに生クリームを塗り、イチゴを乗せたもの。
ショート=柔らかく崩れやすいという意味からこの名前がつけられました。
スポンジを使ったケーキのことをショートケーキというのは実は日本だけなんです。
海外でのショートケーキ(shortcake)はビスケットを使用したサクサクしたケーキの事を指します。
柔らかいショートケーキはスポンジケーキ(sponge cake)と表記されます。
シフォンケーキの由来
きめ細かいスポンジを使用したケーキ。
由来は2種類あります。
シフォンはきめ細かく柔らかい薄い絹織物の名称であり、そこから名づけられたという説。
フランス語でのシフォン(chiffon)はぼろきれや雑巾を指す言葉であり「ぼろきれのケーキ」という意味を持つという説です。
柔らかい食感から、日本が認識している由来は前者の方が多いと思います。
パンケーキの由来
フライパンなどで簡単に焼いて作れることからこの名前が付けられました。
ホットケーキとの違い
小麦粉に卵や牛乳などを混ぜてフライパンで焼いたものなので、基本的な材料や作り方はホットケーキと一緒ですが、違いは厚さです。
パンケーキは薄い物、ホットケーキは厚いものを指します。
お菓子だけでなく、おかずとしても使用されます。
海外ではお好み焼きもパンケーキとして認識されるそうです。
シュークリームの由来
シュークリームは日本の造語です。
フランス語の「chou a la creme(シュー・ア・ラ・クリーム)」を短くまとめた呼び方です。
「chou」はキャベツという意味を持っています。
確かに形が似ていますね。
英語の場合「クリーム パフ(cream puff)」ふらふわ膨らんだものという意味をもっております。
まとめ
<名前の由来>
日本語のケーキは英語の「cake(ケイク)」がなまったもの。
cakeの本来の意味は「小さく丸い塊」「固めた物」。
ケーキという呼び方やショートケーキ、シュークリーム、デコレーションケーキなどは和製英語であり、海外では伝わりません。
<号数の数え方>
1号は3㎝。
号数×3㎝の計算式でケーキの直径を出す事ができます。
<誕生日に食べるのはなぜ>
中世ヨーロッパの修道院で祝い事の際に振る舞われていたものが大衆化。
日本では第二次世界大戦後、食文化が欧米よりになったことから子供が喜ぶケーキが誕生日に振る舞われるようになったそうです。
<色々なケーキの種類の名前の由来>
海外でシュークリームと言うと靴用のワックスの意味ととらえられるそうです。
他にも洋菓子の造語はたくさんあり、デコレーションケーキやレアチーズケーキなども海外では意味が伝わらないので注意が必要です。