アポロチョコレートは、1969年に「アポロ11号」が打ち上げられた記念として、8月7日から発売されたチョコレートでその特徴的な形から人気があり、今でも親しまれているお菓子の一つです。

何よりアポロチョコレートの魅力と言えば、全体が三角錐の形をしており、なおかつ側面にはギザギザがついているなど、なんとも面白味のある形ではないでしょうか。

その面白い形はもちろん、下がミルクチョコレートで上はいちご味のチョコレート味になっていることから、子供の頃などにわざわざ剥がして食べたという人も多いのではないでしょうか。

昔では極まれに「逆さアポロ」と呼ばれる上がミルクチョコレートで下がいちご味のチョコレートというのがありましたが、今ではその確率はほぼ0に等しいと言われております。

そんな昔より親しまれているアポロチョコレートですが、その独特な形をしている理由から、その名前の由来についてお話していきたいと思います。

アポロチョコレートの形はアポロ11号をイメージ!?

由来 アポロ チョコレート

特徴的な形をしているアポロチョコレートの形は、アメリカ航空宇宙局であるNASAによる「アポロ計画」、すなわち月面着陸計画に使用された宇宙船の形からと言われております。

その宇宙船のパーツは大きく三つから構成されているので、一つずつご紹介していきたいと思います。

まず一つ目は「司令船」です。

英語では「CM:command module(コマンドモジュール)」と言い、宇宙飛行士が生活するべき空間であり、また宇宙船のコントロールや、地球との交信ができる場所でもあります。

また、地球に帰還させるためのすべての制御装置が搭載されており、重大な空間とも言えます。

二つ目は「機械船」です。

英語では「SM:service module(サービスモジュール)」と言い、

主に燃料となるものを搭載しております。

主な燃料とは大きなロケットエンジンに加え、小さなロケットエンジン、さらには宇宙飛行士に必要な酸素や水、そしてバッテリーなども搭載されております。

この「司令船」と「機械船」は、宇宙で滞在するにあたって非常に大事ですが、地球に帰還するのは「司令船」のみであり、「機械船」は大気圏に突入した際の高温に加え、高圧力で破壊され消滅するというものです。

最後の三つ目は「月着陸船」です。

英語では「LM:lunar module(ルナーモジュール)と言い、これは宇宙飛行士を司令船から月面に運ぶ宇宙船であり、また司令船に帰還させるために開発されたものです。

上昇段と下降段とに分かれることができ、月面に降りる際には下降段のロケット噴射を用い、逆に帰還するためには、下降段を発射台にし、上昇段のロケットを噴射することにより、司令船とドッキングできる使用となっているものです。

この「月着陸船」は開発が遅れたことにより、アポロ計画への進行にも支障をきたしたと言われておりましたが、その計画に大きな影響を及ぼすような故障もなく、非常に信頼のある宇宙船であったと伝えられております。

このように三つから構成された宇宙船ですが、アポロチョコレートの形の元となったのは、三角錐の形である「司令船(CM)」部分と言われております。

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アポロチョコレートの名前の由来とは!?

アポロチョコレートはミルクチョコレートとイチゴ味のチョコレートの二色の味を楽しめるチョコレート菓子ですが、製品としては、アポロの他に「アポロジャンボ」や「棒付きアポロ」そして地域限定とするアポロシリーズがあります。

例えば、北海道であれば「アポロ 北海道メロン味」、関西であれば「アポロ 抹茶風味」、東北地方であれば「アポロ リンゴ味」、そして東海地方では「アポロ ぶどう味」というのもありますが、いずれも今は取り扱いないものが多いです。

このようにアポロには数々の製品がラインナップされておりますが、元となったアポロチョコレートの名前の由来についてお話していきたいと思います。

アポロチョコレートの由来には、二つあるとされています。

まず一つ目は「アポロ宇宙船」からのヒントとなり、形の由来ともなった「アポロ」から。

そして二つ目はギリシャ神話にある太陽神の「アポロン」から由来したと言われております。

由来の一つ目にあった「アポロ宇宙船」は、「司令船」がアポロの形の元となっているため、名前も「アポロ」になったというものです。

ですが、人類初の月面着陸に到着したのは1969年の7月21日で、アポロがお菓子として発売したのが8月7日であることからみると、この宇宙船からと後付けをされているように受け取られますが、明治製菓が「アポロ」を商標登録したのは1966年となっており、これより前に名前が付けられていたとされております。

つまり、もともと「アポロ」と名付けられたのには、二つ目の由来であったギリシャ神話によるものが先の由来の元になっていると言われております。

またアポロの形を見ても、上から見るとギザギザする形が太陽を表している様子からも「アポロン」からというのも、うなずけるのではないでしょうか。

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宇宙船の「アポロ」の名前の由来とは!?

由来 アポロ 宇宙船

「アポロ宇宙船」はアポロ計画で使用するために開発されたもので、司令船、機械船、そして月着陸船を総称したものを言います。

この名前は、アメリカ大統領のJ・Fケネディにより付けられたと言われております。

彼の念願だった打ち上げ計画は、まだ大統領になる前に、大統領に当選したらロケットの打ち上げをしたい、とのちに結婚するジャクリーヌと話しており、その彼女から太陽の車(ロケット)に乗り、宇宙(月)を巡る「アポロ」という名はどうかと提案したというものでした。

たしかに月へ行ったのに、太陽の神の名を付けたというと違和感を感じますが、自身を太陽としたと捉えたなら、月の神である「アルテミス」や月の女神である「セレーネ」というより「アポロ」と名付けられたのにも納得がいくのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今もなお変わらない味として子供たちにも親しまれているアポロチョコレートですが、宇宙船の形をそのままお菓子としたのはおもしろいアイディアだったのではないでしょうか。

またアポロチョコレートにはバリエーションも多く、中にはいちご味の部分をブルーベリーに替えられたものもあり、その種類の豊富さにも驚かされます。

発売されて間もなくして上部のいちご味部分と、下部のミルクチョコレートを上手に剥がす占いなどもあり、見ても楽しい食べてもおいしいアポロチョコレートを、昔を思い出しながらちょっと休憩に食べて見てはいかがでしょうか。

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