普段何気なく着用しているシャツ。
様々な種類や呼び方があり、その名前の一つ一つに由来があります。
今回はシャツの種類や「ポロシャツ」「Tシャツ」などの名前の由来について詳しくご紹介します。
目次
ポロシャツの特徴と名前の由来とは!?
ポロシャツの特徴
ポロシャツとは襟のついた半袖のシャツです。
主な生地の素材は綿。
鹿の子編みにすることで風通しがよく乾きやすいのが特徴で、汗をよくかくスポーツ向けの衣類です。
名前の由来
ポロシャツの「ポロ」とはポロ競技から取られています。
イギリスで盛んに行われていた競技で、馬に乗ってスティックで球を打つ競技です。
ポロ競技のユニフォームにポロシャツが使われるため「ポロシャツ」という名前になったと言われてています。
日本ではあまりなじみのない競技ですが、メンズブランド「ポロラルフローレン」のシルエットマークと言えば想像しやすいのではないでしょうか。
ポロシャツを広めたのはフランス人のテニスプレイヤー
フランスではテニスシャツとして使用されており、海外では「テニスシャツ」と呼ばれることもあります。
テニスプレイヤーである「ルネ・ラコステ」が1920~30年頃に試合中に着用したり、引退後にポロシャツのデザインを手がけたことをきっかけに一般に普及していきました。
その後特定のユニフォームが無かったポロ競技者がポロシャツを着用したことにより、ポロ競技のユニフォームとして定着し現在に至ると言われています。
スポーツだけでなく私服としても使用されるポロシャツ。
主に男性がが好み、ポロラルフローレンやバーバリー、トミー・ヒルフィガーなどのブランドのものが人気のようです。
カッターシャツの由来とは!?
カッターシャツとは襟とカフスのついたワイシャツのことです。
英語の「cutter(裁断機)」から取られたというもの、もう一つは「勝った」をもじったものという2つの由来があります。
実はカッターシャツは日本が発祥で、大正7年(1918年)に作られました。
作った会社はスポーツ用品メーカーとして有名な「ミズノ」当時は美津濃という表記でした。
カッターシャツは商品名で、創業者の水野利八氏が考えた造語とのことなので「勝った」をもじったものという由来の方が有力です。
ワイシャツとカッターシャツの違いは?
ワイシャツとカッターシャツは同じものを指しますが、呼び方が違うだけです。
「ワイシャツ」はホワイトシャツが訛って出来たと言われています。
ホワイトからきていますが、白色だけでなく色やストライプなどの柄がついているものも含まれます。
「カッターシャツ」はミズノが作ったスポーツ用のシャツの商標名からきています。
こちらも白だけでなく色や柄つきのものも含まれます。
東日本ではワイシャツと呼ぶ人が多く、カッターシャツは西日本で多く呼ばれているそうです。
西日本でカッターシャツが多いのはミズノの本社が大阪にあることに深く関わりがあると言われています。
使用する人によって呼び分けるというものもあります。
社会人がスーツの下に着るものをワイシャツ、学生が着るものをカッターシャツと呼び分けるというものです。
学生が着る物なのでカッターシャツは白の印象が強めです。
ワイシャツもカッターシャツもどちらも和製英語のため海外では通じません。
英語では「shirt(シャツ)」と表記します。
Tシャツの起源や名前の由来とは!?
起源
Tシャツは元々肌に直接着用する下着に分類されます。
一般に浸透し、着用されるようになったのは1950年頃。
『欲望という名の電車』という映画でマーロンブランドという俳優がTシャツを着こなしていたことから流行しました。
日本では1970年ごろに定着したと言われています。
由来
Tシャツの由来は2つあります。
1つは見た目がTの形をしていること、もう1つは「Training Shirt(トレーニングシャツ)」からつけられたというものです。
Tの形をしている
Tシャツの袖を広げて床に置いてみてください。
「T」の字に見えませんか?
一般的によく知られている由来です。
Tシャツは英語でも「T-shirt」と表記されることから、こちらの由来の方が有力だと思われます。
Training Shirt(トレーニングシャツ)
トレーニングシャツは和製英語です。
主にスポーツの練習(トレーニング)をする際に使用されることからトレーニングシャツと呼ばれるようになりました。
生地はジャージや汗の吸収が良い物が使用されます。
種類分け
Tシャツは様々なデザインがあり、主に首周りの形で種類分けをされます。
- 襟ぐりがV字型をしているのは「Vネック」
- U字型は「Uネック」
- Uほど深くない丸型のものは「ラウンドネック」
- ラウンドネックよりももっと襟ぐりが浅いものを「クルーネック」
- 他にもボタン付きのシャツのことを「ヘンリーネック」
- 正面に切込みが入ったものを「キーネック」
- 鹿の子編みの襟付きのシャツ「ポロシャツ」
ポロシャツも厳密にいえばTシャツに含まれます。
長袖のTシャツをロングTシャツ(ロンティー)と言いますが、こちらは和製英語です。
英語では「long-sleeve shirt」と表記します。
まとめ
<ポロシャツ>
馬に乗りスティックで球を打つ競技「ポロ競技」のユニフォームとして使われたことから。
元々はテニス用のシャツとして作られました。
<カッターシャツ(ワイシャツ)>
カッターシャツは元々スポーツ用品ブランド「ミズノ」の商品名。
創業者である水野利八氏が「勝った」からもじって命名したと言われています。
ワイシャツはホワイトシャツが訛ったもの。
カッターシャツもワイシャツも白色だけでなく色や柄がついているものも含み、同じものを指します。
<Tシャツ>
Tシャツの袖を広げて置くと「T」の字に見えることから。
元々は肌に直接着ける下着の扱いでしたが、1950年に『欲望という名の電車』という映画でマーロンブランドという俳優がTシャツを着こなしていたことから、着用してそのまま出歩くことが一般化しました。
シャツはメンズが着用するものというイメージがあります。
一方女性が着る場合は「ブラウス」という呼び方がしっくりきませんか。
シャツは元々男性が上着の下に着るもの(=下着)、ブラウスは女性が1枚で着るもの(=洋服)という用途の違いでこれらは分けられています。
他にもネルシャツとカジュアルシャツの違いなどシャツの世界は調べ出すと奥が深く、興味が尽きません。